アニメられる日々

アニメ感想ツイート保管庫(暫定

話数単位で選ぶ2017年TVアニメ10選

 

メイドインアビス 13話「挑む者たち」(最終回)

巨大な深穴「アビス」の未知の領域・深界の奥底を目指し多くの探窟家が冒険する世界で、謎のロボット・レグとともに探窟家である母を探しにアビスに挑む少女リコ。この未知の深穴「アビス」には、「上昇負荷」、または「アビスの呪い」という、深度に応じて人体に及ぼされる影響・リスクがあります。底に向かって降りる分には人体に危険はありませんが、上に登る・上昇する際に、震度に応じて人体に負荷がかかるというもので、深度が深くなるほどそのリスクは高くなり、めまいや吐き気など軽度の症状から、身体や精神の機能を著しく損ねる深度を経て、即死に至る深度もあるそうです。これが本作の最大の特徴で、ドラマを生む装置であります。

リコとレグが深界の第4層で出会った、人のような獣のような姿をしたナナチには、人とも獣ともつかぬ異形の同居人ミーティが居ました。ふたりはボンドルドという人物に誘われ集められた子どもたちの中で知り合い、親しくなりましたが、ボンドルドの目的は上昇負荷の人体実験であり、それによってナナチとミーティを含む子どもたちは人ならざるもの、「成れ果て」となってしまいます。ミーティはナナチをかばったために知性と体の形が崩壊した一方で不死の体を得ることとなり、そのことでさらにボンドルドの実験体として苦痛を味わわせられる事になります。ミーティのおかげで知性と身体機能を留めることができたナナチは、ミーティを連れてボンドルドの元から逃げ出します。

知性も身体機能も失い、世話する者もいなくなった場合、死ぬこともできないミーティはどうなるのか…そう考えたナナチは、自分が生きているうちにミーティを死なせて楽にさせようと、あらゆる手段でミーティを殺そうとしますが、どれも上手く行かず、かえって彼女を苦しめてしまうことに心を痛めていました。

そんなときに出会ったリコとレグのうち、レグには「火葬砲」という、強力な熱線を放つ武器がありました。それを知ったナナチは、レグにミーティを殺してほしいとお願いします。一度は断ったものの、ナナチとミーティの経緯を聞かされたレグは協力することに決めました。

広場に敷かれたシーツの上で、可愛らしい縫いぐるみに囲まれて、最後の時を知ってか知らずか待つミーティ、そしてレグが火葬砲の用意に入り、いよいよという時に待ったをかけるナナチ。覚悟を決めたはずなのに、いざという時に気づく未練、積年の想い、そういったものが溢れ出すナナチの様子に、観てるこちらも涙が溢れて大変でした。そしてとうとう腹が決まるナナチと、それに応えるレグ、うなる火葬砲…。今まで放たれたどの火葬砲よりも強大に見えたからこそ、より胸に迫るものがありました。

1話めと最終回は良くて当たり前、みたいなところがありますが、本作の場合はそれでも推さざるを得ない、強烈に悲しいエピソードでした。

ナナチが作るまずい料理とボンドルドの実験の犠牲が掛かってるのもなんとも憎いですね。リコの作った美味しい料理にナナチが涙したのは、単に美味しかったからだけではないはずです。

 

 

宝石の国 8話「アンタークチサイト」

遠い遠い未来、ヒトが「骨」と「肉」と「魂」に別れ、「魂」である月人と「骨」である宝石たちが争う世界。そんな世界で、その身の脆さ故に月人と戦うことを認められていない宝石・フォスフォフィライトが、役に立ちたい、変わりたいと思うところから物語が始まります。

身の丈を超えて変わりたいと願ったフォスの背伸びは、ときに仲間を、ときに自身を危険に晒します。4話では両足を失って代わりの貝殻が自身の新しい両足となり、そのことで俊足を得て念願の戦闘に参加することが出来たものの、戦闘時に怯えて動けなくなったことでアメシストを危険に晒しました。

冬眠の時期になると、冬眠をせずにアンタークチサイトと冬期の見回りに同行することにしたフォス。これも背伸びの一環ですが、これによって今度は両手を失ってしまいます。8話はその両腕を失ったところから始まります。

宝石たちの生誕地『緒の浜』にてフォスの両腕の代わりを探すアンタークとフォスでしたが、とりあえず金(きん)を両腕に仮留めしたところで月人が出現。金の重さに身動きの取れないフォスを尻目に月人を撃退してみせたアンタークでしたが、その後身動きの取れないフォスをどうにかしようとしている背後を再来した月人に襲われ、破壊されてしまいます。破壊したアンタークを持ち去ろうとする月人を、重い金に四苦八苦しながらなんとか捉えようとしますが、必死の追走も虚しく月人に逃げられてしまいます。

駆けつけた金剛先生の腕に抱かれるフォスですが、ここに至っても自責の念を述べ遠い空を眺める金剛先生、それを見つめるフォスの、ひびだらけの顔に浮かぶ悲しみや不甲斐なさとが入り混じった表情が胸に刺さりました。

ただ変わりたいと願ったフォスが、たしかに変わっていくもののその都度何かを失っていき、その度に自身の至らなさを思い知らされるところや、状況が誰かの落ち度でなく不幸な事故であるだけに責任さえ取らせてもらえない、われわれ人間とは違って自身の役割を果たすという以外に自身の生の意味や目標を持ち得ない宝石だからこそ、自身の役割を果たせないだけでなく、責任も取らせてもらえないというのは相当なショックであったと思います。人の生の意味や意義に焦点を当てた本作の、当エピソードはひとつのピークといっていいでしょう。シンプルであるがゆえに悲しみが直に伝わってきます。

 

 

Just Because! 1話「On your marks!」

弱気な自分を奮い立たせるための、おまじないのようなもの…相馬と泉の投打対決は、取り立てて特別なことでもない、男子学生のよくあるかもしれない日常のワンシーンに過ぎないはずのものでした。

元野球部で森川さんが好きな相馬、彼と同じ中学で別の高校に進学したが同じ学校に転入してきた泉、廃部寸前の写真部員小宮、吹奏楽部の森川さん、受験勉強中で相馬や泉と同じ中学で相馬が好きな夏目…それぞれがそれぞれの時間を過ごしながら、元野球部相馬と謎の転校生泉との投打対決を目撃することで、二人の青春のイニシエーションに巻き込まれ、それらが一つのドラマとなります。

なんでもないような日々からドラマが生まれる瞬間、平凡の非凡さを鮮やかに表現し、今後も何でもない日々からドラマを演出してくれるだろうという期待を高めてくれました。作劇のお手本と言ってもいいくらいの鮮やかなエピソードでした。

 

 

プリンセス・プリンシパル 9話(case11)「Pell-mell-Duel」

アンジェとプリンセス、ドロシーとアンジェ、プリンセスとベアトリス…と強い縁で結ばれた相関関係のなかで、ちせだけは余所者・新参者、ベアトと同部屋というだけ、皆との付き合いが極めて浅いことが5話(case7)で明らかになりました。命をかけるに値する者に仕える身として、敵対する者は誰であろうと討ち果たす…武士道を体現するちせの強さを立ち回りで表現した、5話(case7)での江畑諒真さんの仕事は素晴らしいものでした。

ちせ大好き人間のひとりとしては悩みどころでしたが、僕は9話(case11)を選びました。英国にやってきたちせが異国での生活を遠方の姉上に手紙で伝える、という趣の当エピソードでは、「外国人が誤解しがちな日本」を逆手に取ったネタの数々が愉快でしたが、男子生徒のちせへの差別から、決闘をするに至ったシーンでの、細工を施された銃器で相手を打ち負かすちせの冷静な判断から行動に移るまでのテンポが見事で、タイをシュルンと解いてから行動に移すまでの僅かな時間、そのスピード感、ちせの迷いの無さ・行動力・決断力…強さが見事に表現できていました。武器を手に取るまでの僅かな時間の中にこそ、彼女の強さの芯があるように思いました。

余所者・新参者であるちせが、この一件を経て皆と関係を深めていくのもまた良かったし、そういうところにも「外国人が誤解しがちな日本」を逆手に取ったネタを持ってくるのが良いですね。相撲の真似事をする皆を描くにあたって、行事の格好をしててもだらんと姿勢や着こなしが乱れてたり、内股で四股を踏む様子がなんともライブ感があって良かったです。

 

 

NEW GAME!! 11話「心になにか抱えてるのか」

可愛らしいキャラデザのコメディを基調にしつつ、ゲーム制作会社で働く人々に焦点を当てたお仕事モノとしてのシリアスな側面も持った作品の2期作で、1期はゲーム業界あるあるが中心でしたが、2期は個々の成長を描こうというドラマとしての色が濃くなっていて、僕は2期のほうが好きです。

さて、2期ではアルバイトとして再びイーグルジャンプで働くことになったねねっちに、研修生としてももとなるが加わったのですが、ゲームに対しての熱意の違いから、ねねっちとなるはちょっとした衝突から関係が悪化します。当エピソードもまた、ねねっちに対してなるが仕事のできるところを見せつけようとし、いたたまれなくなったねねっちが食堂に逃げるところから始まります。そこでももと居合わせたねねっちは、ももからなるの引くに引けない、親の反対を押し切ってゲーム業界に飛び込んできた事情を知ります。

ねねっちが持ち場に戻ったところ、なるの仕事から多くのミス(バグ)が見つかって騒ぎになっているところでした。もはやこれまで…と落ち込むなるでしたが、ねねっちはなんとか挽回しようとなるを励まします。ミスをしたなるに協力を惜しまないねねっちに対して、私の事嫌いじゃないの?これまでさんざん酷いこと言ってきたのに…となる。ここでのねねっちの「嫌いだったよ!」の語気と表情が選出の決め手です。

本作の魅力は、忌憚のない気持ちのぶつかり合いが生むドラマにあると思っていて、このシーンはそれが一番良く出ていました。それがあるから、その後に続く「嫌いだったけど、なんでそういうことしたのか、その事情がわかってしまったら応援したくなった」という言葉も重みが増すわけですね。ねねっち、好きだー(本音)

 

 

サクラクエスト 22話「新月ルミナリエ

間野山という過疎化の進む田舎に、いろいろな事情を抱えて集まった5人の女性が観光協会の町おこしに協力することになるという、地方の諸問題を扱った本作品は、主役の5人のうち、間野山から出ずにずっと暮らしてるのがふたり、間野山から都会へ出たものの夢破れて間野山に戻ってきた者がひとり、他の田舎から都会に出たが縁あって間野山に招かれた者がひとり、都会から訳あって間野山にIターンしてきた者がひとりと、間野山という田舎に暮らす者だけでなく、地方と都市の関係と諸問題を考える上で様々な立場からの視点が用意されているのが特徴です。これは本作品を手掛けたアニメ製作会社P.A.WORKSが首都圏でなく富山県に本拠地を置くに至った経緯を考えると、なるほどP.A.WORKSならではの視点だと思えるのですが、P.A.WORKSの経緯については割愛致します。

ピーエーワークス - Wikipedia

さて、22話は、間野山で喫茶店『Angelica』を経営する鈴木家の長女・中学2年生のエリカが、かねてからこじらせていた都会に出たい熱がいよいよ高まって、母親と衝突した結果家を出て、降雪の中東京までのヒッチハイクを試みているところをしおりさんらに保護される21話に引き続き、家出したエリカが由乃らの宿舎に居候中という状況でスタートします。21話・22話は、寂れて「シャッター街」と成り果てた商店街をいかに再興するかがテーマで、シャッター街の実情に触れながら、こんな街出ていきたいというエリカの心情と、大好きな町がこれ以上寂れていくのは辛いというしおりさんの心情を重ねていきます。

僕はエリカ同様に田舎で生まれ育ち、そして田舎が嫌で嫌で一刻も早く都会に出たいと思っていたので、エリカの気持ちは凄く良く分かりますし、また物怖じすることなく堂々とお気持ちを表明されるところがたまらなく好きです。

そういうわけで21話・22話はとても好きなエピソードで、エリカが駄々をこねる様子の可愛い21話も捨てがたいのですが、気持ちはわかるが中学生で都会でひとりぐらしはいくらなんでも無理がある、経済的にも能力的にも無理だから我慢しなさいという大人たちの正論を、エリカも十分承知の上で、でも待てないんだよォォーッ!!とストレスを吐き出すエリカの様子が最高に可愛い22話を選びました。

大人たちの説得に、最後までNO!!と突っぱねたまま、弟が悲しむならしょうがないなと休戦に応じたというところはエリカらしくて素敵ですし、また素晴らしい作話のセンスでしたね。その後も全く態度の変わらないエリカもまた最高でした。

 

 

リトルウィッチアカデミア 13話「サムハインの魔法」

くじ引きの結果、魔法祭で幽霊「嘆きのバハロワ」の生贄係を務めることになったチームアッコ。魔法祭の日の真夜中に現れるバハロワは、生前は友を失った王女様。悲しみに暮れながら生贄を求めて彷徨い、生贄を食らったところで一年間眠りにつくという性質を持っているが、食べられた生贄はバハロワから排泄されて無事ではあるので、バハロワを鎮める為に毎年数名の生徒が生贄の役を務めることになっている…。

というのが儀式の経緯ですが、アッコはバハロワの生贄という不名誉に憤るでもなく、ロッテやスーシィのように粛々と受け入れるのでもなく、バハロワがなぜ悲しんでいるのか疑問に思うのと同時に、悲しんでるのはかわいそうなので笑わせてあげたい!と行動に移ります。例年行われている儀式であるからそうなってると決まれば行動するかしないかの二択に意識が向きがちですが、そもそもなぜ悲しんでいるの?という着想が僕にはなかったので、横っ面を張られたような衝撃を受けました。また、その着想が彼女の思いやりや優しさから来るもの、というのも素敵ですね。思いやりや優しさからの言動が当たり前のようにできるアッコの魅力が良く出たエピソードでした。

 

 

亜人ちゃんは語りたい 10話「デュラハンは時空を超えて」

本作は差別と相互理解を扱った作品ですが、エンターテインメント作品としてのお楽しみ…本作においてはほんのり色っぽいサービスが随所にあって、そのせいか「男性の卑しい欲求を反映してるにすぎないのに、いい事してる風に描くのが不快」といった批判を多く目にしました。

そういった批判のなかで、当エピソードにおいての高橋先生の「倫理がなんだ、当事者がオッケーならそれでいいじゃねえか」が聞けたのが凄く嬉しかったのです。

「悪いことでも当事者が納得していれば許されるのか」と揚げ足を取ることも容易なのですが、ここは僕は『機動警察パトレイバー』での「偽善のどこがいけないんだ。立派な偽善ができるような立派な大人になりゃいいじゃんか!」と同意とみなしました。

本作はどのエピソードも凄く良いのですが、そういった批判もある上で、人のスケベ心も逃げずに描いてきたんだと確信できたエピソードとして選びました。

 

 

 ひなろじ from Luck & Logic 1話「かわいいヒナには旅をさせろ」

コメディが主体の本作にあって、臓腑をえぐるような重みのあるストーリーはありませんが、コメディとしては強烈なインパクトのあるエピソードでした。

コミカルで愉快な表現、可笑しみを誘うような工夫がいたるところに施されていて、ただ賑やかとか手数が多いといったことでなく、例えば画面右手前から画面左奥へと走り去っていくアニメーションはリアリティとは程遠い、コメディ的誇張に特化した表現で、思わず唸ってしまいました。

本作において、赤城博昭監督コンテ回の1話と7話はずば抜けて良かったのですが、新鮮な驚きがあったという点で1話を選びました。

 

 

Rewrite 21話「再会」

こちらのエピソードの選出はほんと贔屓目で、本作は画の品質が早い段階で崩れたり、駆け足すぎて途中から内容の理解に四苦八苦しましたが、それでもどうしても推したくて選びました。

事故で両親を失った少女・小鳥と数年ぶりに再会した主人公・瑚太郎は、小鳥が死んだはずの両親を「魔物使い」の能力で蘇生させ側においていると知り、激怒します。

死んだ人間は生き返らない、戦いにも参加させない、小鳥の意志は関係ない、俺が認めないと正論でにべもなく詰め寄る瑚太郎ですが、子供に対してそれはあまりにも厳しすぎました。

「なんで…ずっと悲しいことばかりだったのに…どうして優しくしてくれないの!」

「このまま味方もなしに生きろって言うの!?」

ここでの小鳥の訴えがあまりにも不憫で、このシーンを思い出しただけで今でも泣けてしまいます。始まったばかりのまだ短い人生ではあるけども、それでも「ずっと悲しいことばかり」だった人生を生きてきて、「両親のようなもの」で寂しさを紛らわすことすら許されず、これからもひとりで生きていけっていうのは、自活能力がない子供にはあまりにも厳しい状況です。それを訴える小鳥の、理不尽に対する怒りの入り交じった泣き顔と、震える声で精一杯訴える声の演技…小鳥のこの表情と訴えはおそらく一生忘れることができないでしょう。

 

 

 

総感

話数単位10選の難しいところは、総合的にとても良かった作品でも話数単位で評価できるとは限らないというところではありますが、同時に作品単位では埋もれてしまう良エピソードを発見する良い機会でもあると書いていて改めて認識しました。こうして一年を振り返る機会があるのは良いですね。色々と思い出されて楽しかったです。

2017年TVアニメOP映像10選

 

 

冴えない彼女の育てかた♭

石浜真史さんの、新房昭之さんのお仕事に対するオマージュとも対抗意識とも取れるお仕事が、どちらの作品も好きな自分にとっては嬉しいです。サビのところで英梨々が画面奥に向かって駆けていくところは、カメラワークと曲の妙でステップを踏んでるように見えてなんとも好きです。

 

プリンセス・プリンシパル

タイトルロゴがカッコいい、曲がカッコいい、映像がカッコいいと何もかもが好みでシビれました。サビ部分の、車とともに皆が落ちていくシーンでのアップ+スローモーションのところの表情が良かったですね。

 

GRANBLUE FANTASY The Animation

こちらも石浜真史さんのお仕事。朝靄の中を旅に出るような、「旅の始まり」の静かな情熱を歌った曲にピタッと寄り添った映像。ドラムのリズムに合わせてタンタンと画を切り替えていくところが気持ちいいですね。キャラ毎の走り方の違いの表現もまた良かったです。

 

ACCA13区監察課

80年代手前くらいのヨーロッパへの憧れ的なファッションや色使いのセンスに、どこか懐かしいバブリーな曲と懐かしさに満ちているのに、同時にフレッシュで刺激的でインパクトのあった渋い映像でした。

  

Re:CREATORS(2ndOP)

あおきえいさんよりあおきえいさんっぽい加藤誠 さんによる映像。楽曲に合わせて場面を切り替えるタイミング、構図、止めか動きかのチョイスとどれも素晴らしいセンスでめちゃくちゃカッコよく仕上がってます。

 

ボールルームへようこそ(2ndOP)

千夏というパートナーを得た多々良くん、すわラブストーリーか…と思いきや、新たな戦いの日々が始まるのであった…と、セカンドシーズンを端的に表現したOP。ある角度から見ると愛し合うふたりに見えるが、別の角度から見ると対立するふたりに…というのも競技ダンスの本質そのものを突いてて上手いですね。

 

亜人ちゃんは語りたい

吸血鬼・デュラハンサキュバスなどが学生として、教師として人間とともに暮らしながら、種の違いによるコンプレックスや対立に焦点を当てた作品らしい、爽やかでもどこか繊細な映像と曲調が印象深い映像でした。冒頭の飛び出す絵本仕立てのところはユニークでしたね。

 

エロマンガ先生

もろ出し感のあるタイトルとは裏腹な、爽やかな映像と曲が心地良いOP。紗霧がひとり部屋で踊るシーンが可愛らしいですね。

 

NEW GAME!!

ものすごいきめの細かい画で贅沢な仕上がり。サビ直前の顔アップになるところはぬるぬると動いててため息が出ますね。色使いもきらびやかで処理が凄く綺麗です。

 

進撃の巨人 season2

兵団員を鼓舞するような曲に見合った、熱量の高い映像。サビの部分で兵たちが壁から一斉に駆け下りる様子を思いっきり引いた構図で見せることで彼らの勇気と献身が生むダイナミックな光景を演出するセンスが良いですね。

 

 

 

以上です。

OP映像はどの作品も力を入れてくるので、あれもこれも推したくて悩みました。

 

2017年TVアニメED映像10選

 

 

少女終末旅行(通常ED)

原作者のつくみずさんによるラフスケッチ風アニメーションにウットリ。どこからどこまでをつくみずさんが、どういったふうに作られたのか、いろいろお話を伺いたいですね。

  

冴えない彼女の育てかた♭(通常ED)

キャラの複雑な感情を表現した表情とふっくらとした唇、柔らかさと瑞々しさとが感触として伝わってきそうな色気のあるイラストが好きです。

 

エロマンガ先生

洗濯物の乾燥が終わるのを待つ間、陽気な曲に合わせてリズムを取り、ついには踊りだす紗霧が可愛らしいですね。動きに合わせてなびく髪や服の描写が凄いです。

 

エルドライブ

すぐにそれとわかる梅津さんによる本編超えED。動かすにしろ止めるにしろ、様になる画をビシっともってくるセンスは流石です。

 

サクラクエスト(1stED)

カラフルで清潔感のあるファッションに見合った色使いとキャラの表情仕草が素敵でした。みんなカッコいい表情ですね。

 

幼女戦記

イラストの止め絵ですが、ED曲が合わさると観てて恍惚としてきて、なるほどこれが…とターニャ・デグレチャフのカリスマ性を再認識しました。歌詞と悠木碧さんの演技とイラストの眼力とが合わさってパワフルに仕上がりました。

 

メイドインアビス

遠足にでも行くようなノリの曲と画なのに、うっすら恐怖を感じるのは本編に引かれてるからなのか、曲や画に秘密があるのか…観終わった視聴者の隙を突いて魂を抜き取りかねない情念のこもった映像でした。

 

血界戦線&BEYOND

ごちゃごちゃとうるさいほどに賑やかな映像は、作品の持つ90年代的漫画的過剰さとヘルサレムズ・ロットという街の特徴の背後にアメリカの気配があって、それらが作品の魅力であると分かってる感が嬉しかったです。

 

ボールルームへようこそ(1stED)

ダンススタジオでまだ相手すらいない多々良くんがひとりステップを踏み続ける様子を美しい歌声のワルツに乗せて…華やかな舞台の裏の地道な努力を美しく表現しました。

 

この素晴らしい世界に祝福を!

前作同様、牧歌的な雰囲気がなんとも心地良いですね。深夜アニメなのに夕方アニメみたいなお家へ帰ろう系で懐かしい気分にも。

 

 

総感

毎年のことではありますが、エンディング映像は止め画など控えめなものが多くて、OPを選ぶよりずっと悩みました。選外ですが「賭ケグルイ」や「Re:CREATORS」のED映像も推したいですね。

 

 

2017年アニメ主題歌10選

 

 

ID-0 / 佐咲紗花

ID-0 OP

 

The Other Side of The Wall / Void_Chords feat.MARU

プリンセス・プリンシパル OP

 

clockwork planet / fripSide

クロックワーク・プラネット OP

 

ASH / LiSA

Fate Apocrypha 2nd OP

 

ラプチャー / パノラマパナマタウン

十二大戦 OP

 

BUTTERFLY EFFECTOR / TRUE

ひなろじ ~ from luck&Logic OP

 

RULER GAME / Fo’x Tails

時間の支配者 OP

 

フラッグを立てろ / YUKI

3月のライオン 2ndOP

 

HERE / JUNNA

魔法使いの嫁 OP

  

here and there / やなぎなぎ

キノの旅 the Beautiful World OP

 

 

総感

本年度は秋期の主題歌にいい曲が多くて悩みました。僕はアップテンポなロックやテクノポップスの女性ヴォーカル曲が好きなのですが、その傾向が見て取れるチョイスとなりました。OP曲ばっかりで…。

ラプチャー」はスローなのにスピーディな体感で、刺激的なサウンドなのに心が落ち着くとなんとも奇妙な魅力のある曲で気に入ってます。

今年一番のお気に入りは「ID-0」。作品名をそのまま曲名にしたように、人生がこれで終わると思うな、その先があると信じて全力で駆け抜けろ!という本作のメッセージをそのまま綴った歌詞に勇気づけられました。メロディもハツラツとしてて元気になれる曲です。

 

 

2017年夏アニメ私感

メイドインアビス

かわいらしいキャラデザであるのに…というよりだからこそより胸に迫るものがありました。子どもが危険な世界に足を踏み入れる、危険を冒すという意味での「冒険」の本質がそれによってくっきり浮かび上がりました。

『ある生命を救うために犠牲になる生命』とだけ書くと、それがボンドルドと子どもたちを指すのか、リコと深界の動植物たちを指すのかわからなくなりますね。ナナチの作る(とても食べられたものではない)食事とリコの作った食事との違いもまた、成れ果てのまま放置された子どもたちとミーティを連想させます。

冒険をするということ、人生を全うするということ、そのために避けられない殺生、それが因果として我が身にも…と、冒険と人生・生と死・食うや食われるやといった諸々を、むせ返るような濃度で描きました。原作がある作品ではありますが、アニメ史にも残る傑作と言っていいでしょう。

 

 

プリンセス・プリンシパル

 

 時系列バラバラ構成は当たりでしたね。この先どうなるのかとハラハラドキドキしました。

 ちせの「強さ」は鉄柱のように剛健で、小さな身体とのギャップに鳥肌が立ちます。超好き。

 

 

サクラクエスト

 P.A.WORKSならではの地方との距離のとり方が、地方と都市部との様々な関わりを広く描くことに繋がったと思います。キャラも皆個性豊かで魅力的でした。キャラのファッションにもこだわっていて皆清潔感あってお洒落でしたね。

 

 

神撃のバハムート VIRGIN SOUL

洋画のようなスケールの画に、洋画のように奥行きがありながらスッキリとまとまった世界観やストーリーが素晴らしく、そういう世界に盛り込まれたわが国のお笑い要素もまた楽しかったです。

 

 

賭ケグルイ 

思いっきりアクセルを踏んでるようでいて、不快にならないよう各話の構成であったり演出であったりとバランスがとても良く、視聴後感が良かったです。

 

 

サクラダリセット

目まぐるしく変化する時間や状況のなかで溢れる言葉の数々が耳に心地いい作品でした。絵や色使い、人々の言葉遣いなど上品で清潔感があって好きです。

 

 

 NEW GAME!!

 各々の忌憚のない意見や感情の発露・ぶつけ合いによるドラマが見応えがあり、キャラの魅力も増しました。

 

 

異世界食堂

 本作はエピソード毎の締めるタイミングがユニークでしたね。美味しいものを食べた後の余韻と似た感覚を覚えました。

 

 

徒然チルドレン

懐かしくも新鮮なタッチのキャラデザや色使いが好きです。

 

 

ナイツ&マジック 

 2クールくらいかけてじっくり楽しみたかったですね。

 

THE REFLECTION

 アメコミ・ヒーローの「重み」がカッコよかったです。ナインスワンダーのライトなノリももう少し活かすゆとりがほしいところでした。

 

 

Re:CREATORS

 映像も音楽もカッコよくって、それだけで心揺さぶるのは凄いですね。

 

 

バチカン奇跡調査官 

 画もトリックもあとひと押しあればもっと良くなると思います。

 

 

アホガール

第一印象はなんだいくっだらないって感じだったのですが、継続は力なりと申しますか、くだらないことでも自信満々に続けられるとじわじわっと来ますね。演出も工夫が施されてて楽しかったです。

 

 

ゲーマーズ!

ストーリーの構成としてはかなり難易度の高いことをやってて、表情・仕草など動きの工夫も含めて力作だと思います。

 

 

アクションヒロイン チアフルーツ 

ディオメディア作品らしいちょっぴりおバカなノリは好きです。

 

 

ひなろじ

全体的によく出来ていたと思います。ただ1話・7話が凄く良かった分その他の回がちょっと刺激が足りないように感じてしまいました。

 

 

ようこそ実力至上主義の教室へ 

「実力至上主義」を謳っているわりにチームワークを重視するところは大目に見れるくらいには楽しめるのですが、同時期に「賭ケグルイ」という作品が放送してたのがタイミングに恵まれなかった感もあります。

 

 

戦姫絶唱シンフォギア AXZ

それでも、ボルテージの高さで押し切る力は凄いですね。ネタ切れという意見も多々ありましたが、それよりも立ち回りなどのバトルアクション・見せ場にこだわり過ぎのように感じました。ストーリーに厚みが欲しいですね。

 

 

18if

 エピソード毎に監督を変えて…という試みはユニークでしたが、制作上の都合かクオリティが低くて残念でした。7話と10話は良かったのですが…。

 

 

総感

2017年夏はメイドインアビス」「プリンセス・プリンシパルの2強といった様相。神撃のバハムート VIRGIN SOUL」 「NEW GAME!!などクオリティの高い力作も多数ありましたが、Re:CREATORS」「サクラクエストなど好き嫌いが人によってはっきり別れる作品もありました。個人的にはサクラクエストは大好きなのでお勧めしたいところです。

 

 

2017年春アニメ私感

 

有頂天家族

 きちんとルールがあって、望むと望まざるとそれを踏まえないといけない狸と天狗と人間のそれぞれの在り方生き方を、さも自由で奔放であるかのように描くのが本作の魅力で、それは考え方捉え方ひとつでも世界は変わって見えるよ、楽しく生きようというエールだと受け取れました。そういった秩序と混乱・不自由と自由・愛と憎のアンビバレンツに、久米田先生のデザインしたポップかつシャープなキャラがとても良く馴染みました。

 

 

 正解するカド  

骨太なSFではあるけども恋愛要素もありで、非常にとっつきやすい仕上がりに。フィクション的に理想化された政府や政治家の物分りの良さが、展開に加速度をつけることによって得られたゆとりがあったから出来たことなのですが、そうであるがゆえに批判の的になってしまったのは悲しいです。ワンクールという短い枠で、これほど壮大な内容をライトに仕上げてみせた手際は素晴らしいと思います。

 

 

リトルウィッチアカデミア 

 落ちこぼれな少女が皆に追いつこうとあれこれ試行錯誤する様子が可笑しくて、そういった可笑しさに悲壮感を覚えさせないさじ加減も良かったですし、それでも諦めず夢に向かって邁進する、純粋でひたむきな姿勢に、次第に誰も笑わなくなるどころか感動すら覚えるよう描いていて胸が熱くなりました。本作はTRIGGERとアニメーションのあり方や願いを描いているとの噂がありましたが、アッコの姿勢は初心者にこうあってほしいという道筋を示したのかもしれませんね。噂の域を出ていないのですが、それを裏付けてるような一貫性があり、夢を諦めないという姿勢と、夢のある世界への願いがストレートに伝わってきました。滑稽さから情緒からダイナミックな光景まで、魔法の世界のファンタスティックな光景をアニメーションで賑やかに表現する技術にも圧倒されました。

 

 

ID-0 

宇宙進出はもとより、クローンや義体への精神の転送をも可能にした遠未来を描いたSFですが、設定や経緯が簡潔でテンポよく展開していきました。義体に転送してるときに混乱に巻き込まれて肉体をロストした少女の不安を描いた上で、あらゆる事情で肉体を失った人々の在り方をポジティブに描くことで、人の意志の強さをドラマチックに表現したのが凄く気に入りました。そういった人の意志の強さを歌詞に乗せたOP曲「ID-0」も凄く好きで勇気づけられました。贅沢を言えば、2クールは欲しかったですね。もっともっとあの人のことやこの人のこと、その経緯などを語って欲しかったです。

 

 

冴えない彼女の育てかた♭ 

創作と恋愛の線引きというものを棚に上げて、とにかくサークル活動に夢中になった1期でしたが、2期は活動を続けていくうちに抑えきれなくなった想いとか、残された時間の無さや物事の転機が、関係の変化を否が応でも求めていく展開にハラハラさせられました。チャンスをものにするために大事なものを捨てなければならない、そういったストイシズムに一定の理解を示した上で、それでもあれもこれもやっちゃいなよ!と締めくくるのに刺激を受けました。若いって良いですね。

 

 

ベルセルク 2期 

 ガッツとキャスカの旅にファルネーゼセルピコが加わって、地獄のような凄惨な世界のなかで平穏と安寧を求める様子が切実に思えましたし、正しいと信じていたものが間違ったと気付いた時にそれでも信仰に固執するか、それとも間違いを認めて改めていくかのその明暗もよく描けていて、センセーショナルなバイオレンス「だけ」を売りにするのでなく(そこも売りであることに異論はありません)、そういった救いのない世界でもがく清らかな精神・意志を尊重する作品であるのがすごく気に入りました。ガッツの圧倒的な立ち回りによって彼の底知れぬ怒りを演出する、そしてシールケの時折見せる年相応のか細さもしっとりと表現する、そういった映像と音の表現力が豊かでそして凄く力強い作品でした。

 

 

月がきれい 

 普通の男の子と普通の女の子が、他愛もないことで知り合って急速に思いをつのらせていく一目惚れ感に、ほんの少し背中を押すことで関係を進展させていく展開にドキドキ。ほんのちょっとの勇気で通った想いはしかしとても心許なく、すぐにも壊れてしまいそう。「初恋は実らない」「初恋は長続きしない」「進級進学が破局のきっかけに」「遠距離恋愛は上手く行かない」そういった恋愛のセオリーやジンクスは当然視聴者も重々承知なわけで、そういった不安が何度も何度も脳裏をよぎり、恋敵の出現や不和などが生じては頑張れ、乗りこえろ、と手に汗を握りました。それは僕がロクな恋愛をしてこなかったからこそ、せめて物語の中では清らかな恋愛が見たいという思いがあってのものなのかもしれませんが、それはともかく(涙を拭いつつ)、そういった不安を全て払拭してみせたのが嬉しかったです。ほんの少し、自分の内にこもる怨念が浄化された気がします。

 

 

アリスと蔵六

人々や社会の安全を脅かす能力をもった紗名を分別のついていない子どもに見立てて、カミナリ親父がその子を保護していくことから始まる物語。1章にあたる導入部はそういった子と保護者の関係への興味にバトルアクションが乗っかっているのが正直邪魔に思えたのですが、紗名の逃走劇が落ち着き安住の地を得て2章が始まると、 子と保護者の関係にぐぐっとフォーカスしていって、見どころが定まったのが良かったですね。また、2章の物語を進めていく上で、1章はやはり欠かすことの出来ないエピソードだったんだと思える展開に仕上げるのも上手いと思いました。紗名の教育がカミナリ親父・蔵六ひとりによるものでなく、皆が関わり合ってなされるのも凄く良かったし、紗名自身が誰かの成長を促す存在にもなり得たのもまた良かったです。

 

 

エロマンガ先生

  「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の伏見つかささんの原作小説らしい、俺妹の改修型といいますか、似た要素をふんだんに盛り込んだ作品。俺妹よりもH度は上がってるんですが、血のつながりはないからどんどん行くよ!という思い切りの良さや、ここまではいけるでしょ!という絶妙なコントロールがことごとく決まり、また倫理に背くような後ろめたさもないので、とても明るく楽しい雰囲気に仕上がりました。はずかしくてこそばゆくなることも多々ありましたが、視聴後感がとても心地良い作品でした。

 

 

GRANBLUE FANTASY The Animation 

 RPG原作のファンタジーをわかりやすく描くことで、冒険のまだほんの入り口ではあっても十分満足感が得られる密度のあるドラマに仕上がりました。 そういった「冒険が始まる物語」に、「靄に包まれた世界とそこを駆けていく人物たち」というOP映像を持ってくるセンスが凄いですし、そういった雰囲気を持った曲を作るセンスも素晴らしいですね。

 

 

進撃の巨人season2 

原作が面白いのでそのへんは安心していられますね。前期では途中で作画に疲労が感じられましたが、今期はペース杯分が上手く行ったようで終始安定して目にも楽しかったです。アニメ放送のペースを考慮した構成も良かったです。

 

 

クロックワーク・プラネット

 キャラデザが僕好みなのもあってかなり贔屓目ですが、ひとつの物語がふたつ以上の物語で紡がれていて、美少女モノのラブコメが苦手な方でもバディアクションが好きなら楽しめるんじゃないでしょうか。どっちも大好物な僕が夢中になるわけです。こういう素晴らしい作品には予算も時間もいっぱい注がないとダメですよ!

 

 

ゼロから始める魔法の書 

 それぞれのキャラの性格と立場の違いから来る思考と言動の描き分けが凄く良くって、剣と魔法の冒険ファンタジーの王道をゆく物語であっても、そういった言動や振る舞いはお約束に任せずきちんと個性に合わせて練られているので、どっしりと地に足の着いた丁寧な物語に仕上がっていました。台詞の掛け合いのテンポも心地よかったですね。

 

 

ロクでなし魔術講師と禁忌教典

 ラノベってこうなんでしょというテンプレ批判は十分承知の上で、あえてそれに乗っていく勇気は評価したいですね。実際そうした批判をすんでのところでかわしたり、良いから良いんだ!どんどん模倣れ!と言わんばかりにあえて正面から突破していく若々しい元気いっぱいな作品。教師と特定の生徒だけでなく、すべての生徒たちの存在感を演出してより学園モノらしい雰囲気を作ったのも良かったですね。

 

 

カブキブ! 

 歌舞伎のような敷居の高い伝統芸に、一般のそれも子どもたちがどう関わっていくのかという問題に、こういう方法があったんだな、と説得力ある設定を構築できたのが見事でしたね。伝統芸能を取り扱う気配りも好感で、男女の人数や割合のバランスが良く、また皆いい子たちで、衝突さえも清々しく映りました。

 

 

アトム・ザ・ビギニング  

 鉄腕アトムの前日譚ということですが、肝心の鉄腕アトムを実はちゃんと見たことがないのでどういう話なのかわからず、ともかく将来なんだかんだ対立するだろうと思われるお茶の水博士と天馬博士の若い頃の様子だと思うと勝手ながら感慨深く思いました。お茶の水くんは典型的ないい子キャラで、正直面白みにかけるのですが、不遜でも憎めないところのある午太郎くんや、敵か味方か茂斗子さんや、無口でも正義感や思いやりがあって可愛らしい蘭のアシストなどで、賑やかで楽しい作品に仕上がりました。基本はキッズ向けのような明快で親しみやすい内容ですが、手塚治虫作品の息吹を感じさせる深みも時折見せて、見応えもありました。

 

 

終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?

 クトリの悲しみのみに集中するには、あまりにも厳しい世界観でした。皆がいつ命を失うかわからない世界より、生きてることが当たり前な平和な世界のほうが、彼女の不幸がより伝わりやすかったと思います。本人たちには迷惑な話かもしれませんけど。

 

 

総感

 2017年の春アニメ(3~6月期)は有頂天家族2」「進撃の巨人season2」「冴えない彼女の育てかた♭ リトルウィッチアカデミア 」「ベルセルクなど継続枠・2期作が好調で、ある種シリーズ作品と言えなくもないエロマンガ先生も含めて認知度の高い作品が確実に支持を得ていった堅実な印象を受けたシーズンとなりました。個人的には正解するカド」「ID-0」「月がきれい推したいところ。また話題性には欠けましたがクロックワーク・プラネット」「ゼロから始める魔法の書」「カブキブ!などストーリーやアイディアの光った作品もあり、個人的には充実したシーズンでもありました。

2017年冬アニメ私感

 

けものフレンズ

 2話目の時点ではまだ全然騒がれてなくて、だからなのか上記のツイートはたつき監督からfavを頂きました(嬉

 2話終了時点でファンの間で考察熱がじわりと高まり、「けものフレンズ考察班」を称するファンの議論がどんどん熱を帯びて、4話目あたりで一気に人気に火が点いたように記憶してます。 

サーバルキャットのフレンズのサーバルに、ヒトのフレンズ のかばんちゃん。それぞれ同族の仲間がいなくて種族ごとにフレンズはひとりだけであることで、サバンナをさまよったり日が暮れていくジャングルにひとり向かおうとするかばんちゃんの心細さがひしひしと伝わってきて、見た目には微笑ましい可愛らしい光景なのに、愛おしくて危なっかしくて不憫でハラハラやきもきさせられました。本当の孤独と本当の愛を教えてくれる素晴らしい作品でした。

 

 

亜人ちゃんは語りたい

 8話抜けてますがご容赦…単につぶやかなかっただけで他意はありません

亜人ちゃんはどの回も凄く良くって、サービスを盛り込みながら社会的な問題も盛り込むそのコントロールが凄く際どくて、嫌い!という感想ご意見も多々見受けられましたが、僕はマイノリティの問題を扱う上での気配り・配慮が素敵だなと思いました。 

 

 

小林さんちのメイドラゴン

 京都アニメーション制作作品では久々の、原作に準拠したキャラデザで仕上げられた作品。らき☆すた以来のときめきを感じました。ホームドラマらしい温かみのあるタッチや色使いとごちゃごちゃした背景画が魅力的で、心情をつぶさに汲み取る演技演出も素晴らしく、笑いあり涙ありでどちらも丁寧に落とせてたと思います。

 

 

3月のライオン 

棋士ならではの孤独な戦いと、人々の普遍的な孤独な戦いを描きながら、誰かと関わっていくことで目的や動機や拠り所を得て前進していく…曇りや雪の日のような寂寥感と、灯火のようなほんのり温かい光をイメージさせる演出で、それぞれの精神世界を効果的に演出しました。

 

 

昭和元禄落語心中 助六再び篇

 目に映る状況を額面通りに受け取っても物語の大まかな理解に支障はないのに、その背景にものすごいドロドロな現実が隠れていて、それでも各々が口を閉ざしているので目に映る状況を額面通りに受け取れて穏やかに暮らしていけてるんです、と言う構造になっているのが凄いんですよね。知らなくてもいいことで物事は動いているけども、知らなくてもいいことは知らないほうが身のためだという達観…。

 

 

ACCA13区監察課 

世界観がとても魅力的で、いくらでもうまみの出そうな作品。本作はひとつのドラマとして区切りはつきましたが、ここで終わるのか…もっといろんな物語ができそうなのに!と非常に寂しいです。

 

 

幼女戦記 

現在の知識や技術を持った者が現在よりそれらの劣る場所に転移して活躍する、いわゆるチートものにカテゴライズされそうな作品ですが、本作はそういうふうに楽して暮らしてやろうと目論む主人公がさじ加減を間違えて苦労する羽目になる、というところに可笑しみがあって、チートものの魅力をうまく利用した娯楽作品となりました。

  

 

BanG Dream!

 

キャラそれぞれの世界の見方の違いからくる認識の差とそのリアクションの描き方がよく練られていて、架空の人物や世界のはずなのに本当にありそうな質感が魅力的でした。オーナーの態度が納得できないところもありましたが、納得できないまでも彼女たちが幸せならいいか、と思うことにします。

 

 

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

 

終始議論を呼ぶ好みの分かれる作品でしたが、 現実世界で解決していない紛争・貧困・差別・格差その他もろもろの問題を扱った作品が、現実に即して答えが出せないまま終わったってのは僕は良かったと思ってます。しっかり問題を提起して、視聴者がそれについて考えを巡らせるようになれば、本作の目的は達したとみていいんじゃないでしょうか。

 

 

ガヴリール・ドロップアウト 

可愛らしいキャラデザや色使いに加えて、多彩な表情仕草などの演技表現がコミカルで楽しく、我欲や感情をぶつけ合うけど皆いい子たちで、刺激的だけどほんのり温かくもなれる良作でした。

 

 

政宗くんのリベンジ 

わかりやすいドタバタラブコメで駆け抜けるのかと思ったら、感情のかすかな起伏や表情仕草など機微で物語を紡いでいるところもあり、ズンと響く物語でもありました。まだ物語の途中という感じで一区切りついたので、ぜひ続編が観たいですね。

 

 

鬼平

画がもう少し頑張ってもらえたらなお良かったんですが…。

 

 

この素晴らしい世界に祝福を!

1期が凄く良かっただけに2期も期待していたんですが…手堅く笑いを取りに行ったのがひしひしと伝わってきて白けてしまうこともしばしば。しっかり笑えるとこも多々あってトータルで一定以上の満足感は得られましたけども…。

アニメーションの動かし方が楽しい作品でした。

 

 

エルドライブ 

キャラやモノのデザインが独特で、子どもが好きそうな雰囲気がありますね。キッズ漫画っぽいけど深夜アニメ的な刺激もあって楽しかったです。 

 

 

ハンドシェイカー

 大阪の話ばかりしてる…(苦笑)7年ほど住んでたのでなんか嬉しかったんです。

 

 

南鎌倉高校女子自転車部 

 夏海が主人公的に活躍しすぎていいとこ全部持ってっちゃった感が惜しいですね。

 

 

Rewrite 

アニメーションとしての仕上がりがガタガタで非常に残念でした。 

 困難や苦境など不幸に直面したヒトの弱さと、その全てを抱擁するような厳しさと愛情の入り混じったメッセージに心打たれることも多々ありました。

 

 

うらら迷路帖

 アニメーションとしての出来がどんなに良くっても合わないものは合わない、と良作であるはずなのにどうにもノれない作品に出会うともどかしい気持ちになりますね。

 

 

カオスチャイルド 

 OPは好きでした。

 

 

チェインクロニクル

 アニメーションとしてはよく出来てたとは思います。

 

 

総感

2017年の冬アニメ(1~3月期)は、昭和元禄落語心中3月のライオン」「ACCA13区監察課など、画もストーリーもどっしりとボリュームのある作品や機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」「この素晴らしい世界に祝福を!2」など強力な継続枠・2期作、京アニが久々に原作準拠キャラデザで仕上げた小林さんちのメイドラゴン亜人ちゃんは語りたい」「幼女戦記など話題性溢れる作品など、個性的で豪華な作品の多いシーズンでした。そんなシーズンの話題を独占したのがけものフレンズ。アニメ史に残る大ヒットとなりました。