乱歩奇譚 Game of Laplace ２話

「人間椅子」事件・解決編といった回。容疑者として逮捕されたコバヤシ少年と刑事やアケチ探偵らとのミュージカル或いはそれに類するドラマ仕立ての事件の整理と謎解きの過程が、目にも耳にも刺激的で面白い。

今回被害者となった教師が実は殺人鬼で、愛人を殺して椅子にして末永く愛でるという完全なる変態なんだけども、被害者となった愛人らとは同意の上、というのがなんとも人の思考や嗜好の複雑怪奇さを表現してて言葉に詰まる。

それは今回の犯人だった人物もそうだし、コバヤシ少年は言うに及ばず、アケチ探偵も、ナカムラも、いわゆるノーマルではない。アケチの言うとおりカガミだってあやしいもんだ。そう思わせることで、誰が犯人かわからない空間が完成する。キャラの性格付けとその描写とが、ストーリーの中で起きる出来事がより面白くなるように練られていてお見事。

誰が犯人かわからない、曲者だらけの舞台で、ハシバくんが観る者にとっての常識や良識の足場となっていて、過剰さをマイルドにしているところも丁寧。今後も期待できそうだ。