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GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 2話

東京・銀座に開いたゲートから、異世界の軍勢が強襲してきた事件から3ヶ月後、体制を整えた日本国政府は、ゲートを通じて陸上自衛隊を異世界へ派遣する。今回は、ゲートを通じて異世界(日本)からやってきた敵(陸上自衛隊)を前に揺れ動く、大陸ファルマートの帝国と連合国視点で始まる。

無謀と知りつつ交戦を煽り、諸国を陸上自衛隊と争わせることで帝国の憂いを断つ算段。ファルマート大陸もなかなかにきな臭い。

竜やオークなど強そうなモンスターもいるけど、人型の種が実権を握ってるようなパワーバランスで設定され、かつ武装が剣に弓に騎馬といったファルマートの戦力の設定、なかなかエグい。蹂躙してくれと言ってるようなものだ。

帝国の裏切りにより、ファルマートの連合国は陸自の部隊と戦うことになったんだけど、連合国側から敵の様子がまるでわからないほどの距離から圧倒的な火力で、しかも一瞬で万単位の兵力を喪失する衝撃と恐怖が、連合国視点で描かれていて圧巻だった。

自衛隊が特地という方便で敵地に乗り込み、敵を蹂躙する姿は実際戸惑いを覚えるけども、銀座事件もあった上で、斥候を何度も送った結果として、展開した先で敵が兵を率いて進行してきたら、迎え撃つしかない。残酷なようだけど、軍事的行動として違和感を覚えるところはなかった。伊丹はじめ自衛隊員が、敵を殺傷したことをどう思ったのかが見えてこないところを除けば。

あるいは、実際その場にいたら案外ケロッとしてるものなのかもしれない。でも人それぞれだと思うから、何人かは複雑な胸中を吐露するようなことはあってもいいんじゃないかな、とは思う。

アメリカ軍がエイリアン相手にドンパチやれるのだから、自衛隊だってそうしたって構わないじゃないかという意見がある。確かにそうしたって全然構わないんだけど、エイリアンとすら戦いそうな現実のアメリカ軍の実情と、集団的自衛権の解釈で揉める現実の自衛隊の実情を踏まえれば、そうした物語での行動の説得力は自ずと違ってくるはず。それを踏まえても、それでもドンパチが観たいんだというなら結構だけど、僕は自衛隊を物語に組み込むなら相応の説得力は欲しいと思ってる。

自衛隊とその軍事的行動、帝国や連合国の設定と行動の描写は概ね満足。あとは伊丹ら自衛隊員の言動に、もう少しだけ多様性を持たせて、かつ時間を割いて欲しいところ。