アニメられる日々

アニメ感想ツイート保管庫(暫定

俺物語!! 17話

大和の提案でクリスマスは友人を誘って楽しもう!ということに。そんな中、猛男は友人の栗原に、大和の友人の菜々子のことが好きだと知らされる。一方、大和は友人の菜々子に、栗原のことが気になってるんだけど…と知らされ…大和と猛男はクリスマスイベントで二人の仲を取り持つ計画を立てる。

ここは、スタート時に両思いの栗原と菜々子が、イベントで気持ちがすれ違うところがユニーク。イベントに向けて気合の入った菜々子の着こなしやツリーにまつわる恋のジンクスを栗原が茶化すことで、急速に恋の熱が冷めていく菜々子。ここは、緊張が茶化しという良くない方向に出る栗原の内面にも切り込んで欲しかったけども、そこをまったく失念していたわけでもなさそうなので納得することにする。

栗原のデリカシーの無さに閉口している一方で、大和と猛男の仲睦まじさがかえって菜々子を惨めにする、こういった対比がより面白くしていて良い。

ただ、菜々子が不良たちに囲まれていた時、それを目撃した栗原が猛男に助けを求めたところで、どうして自分で助けてくれないの!と怒ってしまうという件はとても辛いものがあった。鬱憤が積もりに積もって…言い過ぎた、というフォローでもあればまだ良かったけども、猛男の栗原に対する「男だろ!」の叱咤に「巨大なツリーの頂上付近にある星を取って告白すると恋が成就する」というジンクスに挑むことで男を見せる!という流れになってしまって、ああ、本作でも「男としての通過儀礼」を描くのか…と悲しい気持ちになった。

最後に「ヘタレでお調子者だけども…」という栗原の告白が成就したのは幾分救われたけども、それなら「ツリーの頂上にある星も取れないような男」として受け入れて欲しかったな。男であることに強いも弱いもないはずなのに、強くなければ男じゃないという風潮はほんと…男はつらいよ、ですなあ。いや、男もつらいよ、にしとこう。男女同権!

もっとも、菜々子の方も「(私は)素直じゃないし性格キツイし…」と言ってるので、そういう強い男を称揚するつもりで描いたわけではないと思う。栗原がおどけるのをやめてツリーに挑んだ、それ自体は評価したい。強いかどうかでなく、相手の想いに真剣に向き合っているかどうか、見る者の焦点がそこに定まるといいのだけど。

最後にノロケる栗原とべた惚れな菜々子のやりとりが見れたのは良かった。どちらかに敷かれる関係でなく、相思相愛の関係が、互いの欠点をも理解し包み込んででいるようで、終わりよければすべてよしかな、と納得して観終えることが出来た。