アニメられる日々

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がっこうぐらし! 7話

方丈記』を朗読するゆきを圭と錯覚するみーくん。『がっこうぐらし』を大昔の『いんとんぐらし』と重ねるところはユニーク。みーくんがゆきを圭と錯覚した様子から、誰でもゆきのようになる可能性を示唆してて、ゆきが決して特別でも異常でもないんだ、と表現しているように思えた。

皆でうどんを食べる際のゆきのがっつきようと「おかわり!」が、日常ものなら微笑ましい光景だけども、置かれた状況が胸を締め付けてくる。あぁ…うどんをたらふく食わせてあげたいなあ…。

皆でショッピングモールの件の顛末を談笑している時に、ゆきが自身の妄想と皆の会話との齟齬に気付いてしまって動揺する件の演出は実にスリリングだった。こういうシーンはほんと映像演出の有り難みが実感できるね。動揺したゆきが、めぐねぇに確かめてくる!と向かった先は、職員室でなくおそらくめぐねぇが襲い来るゾンビから皆を守るために立てこもった場所。本当は何があったのか知っているゆきが、現実から逃避するゆきの身体をそこに運んだのだろう、と思うとまた切ない。自分に暗示をかけて、かつ皆を心配させないように取り繕おうとするゆきもまた存在する。人の思考の複雑さと、見たくないもの聞きたくないものを都合よく遮断できる人の防御本能とがゆきというキャラのなかに違和感なく収まっている。

犬は世界がセピア色に見えてるらしい、ゆきも太郎丸と同じ物が見えてるのかもしれないね、というくるみの発言に対して、私達だって同じ物が見えているわけじゃない…とひとりごとのようにつぶやくりーさんには、どこか余裕を欠いているような不安定さを感じる。学園生活部に危機が迫るとしたら、そのほころびはりーさんからになるかもしれない。今回のED映像の最後のシーンも意味深で、何事も無ければいいけども…。

ED映像もそうだけど、制服の色も、「私達だって同じ物が見えているわけじゃない…」を視聴者に共有して貰いたいという意図だろうか。いずれにしてもよく練られていて、状況は明確だけど外で何が起きたのかはわからず、先が見えなくて後を引く楽しさ。