アニメられる日々

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Charlotte 8話

歩未の死という不幸による自暴自棄から立ち直り、学園生活へ復帰する有宇。復帰早々生徒会に呼び出され、新しい能力者現るかと思いきや、奈緒の要件はZHIENDライブのチケットの件であった。

前話と打って変わってのご陽気な冒頭に面食らったのは事実。ただ、ZHIENDのボーカル、サラ・シェーンの陽気さは陰りを含んでいて違った趣が。

ライブの話があり、直後に有宇が道端で偶然サラと出会う、とトントンと事が運びすぎに思うけど、これまでの経緯を考えるとこれも偶然ではないのだろう、と納得はできる。サラ役の沢城みゆきさん…素晴らしい演技だねえ…ウットリ

島風お好み焼きにコロッケそばと、庶民的な食べ物が好きらしく、また荒んだ生活を送りながら「ズル」をして成功したものの、金銭のトラブルから「弟」を誘拐された過去がある…というサラ、能力と乙坂家に縁がありそうな雰囲気。同道するうちに身の上話になり、歩未に線香をあげさせてくれ!という件も成り行きとは思えない雰囲気。

今うちにサラがいるんだ、という有宇からの電話にそっけない態度の奈緒。一番つらい時に奈緒の働きかけで立ち直って心境や行動の変化を見せ始める有宇と対照的に、ZHIENDファンの奈緒の兄とサラを合わせたら兄の容態が良くなるかもしれないという有宇の提案にさえ乗り気でない奈緒の諦観の根拠が気になる。兄を治したくて奈緒は頑張ってるもんだと思ってたから、このそっけなさは意外。照れ隠しなのか、さんざん手は尽くした、いまさら…という心境なのか。

奈緒は行かないけど会わせたいなら勝手にすれば、てことで、サラを連れて奈緒の兄のいる遠くの病院まで向かう有宇たち。盲目で杖をつきながら歩く身の上に明日はライブという状況にあっても、有宇の友人のためにと、あるいは別の理由があったとしてもついて行くサラに心打たれたし、病室で発狂する奈緒の兄を前にして動じるどころか彼をなだめるように歌を聴かせるシーンにも心打たれたし、以上の無理だと思ってもやってみよう、という行動が、奈緒の兄の容態に好ましい変化を与えたことに感動した。

病院からの帰路、奈緒からの電話。奈緒の口調は病院に行く前同様そっけなく聞こえるけど、「そんな兄を見るのは久々で…」「あなたの判断は素晴らしかった」「なのでお礼を言いたかったんです」「…ありがとうございます」このあたりの微かに上ずってるような声の演技が素晴らしく、抑えきれない何かを必死でこらえているような演技にまた泣かされてしまった。

どうしようもない状況で、どうにもならないはずの事態を、もがきあがいて行動することで奇跡が起きる。それが楽しみでここまで付き合ってきたので、好転し始めた状況に待ってました!と胸が高鳴る。