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アイドルマスターシンデレラガールズ 22話

美城常務の「Project・Krone」に再編成したシンデレラプロジェクト、そして裏方に徹する未央と卯月、それぞれのオータムフェスが始まる。

ライブ会場での反響音や音のこもり具合など、音の演出がまず臨場感があって素晴らしく、また舞台裏から、楽屋から、VIPルームから、またそれぞれに据え付けのTVモニターから、それぞれの場所とそこから聴こえてくる会場の音の違いも細かくて、ここが会場であることに疑問を覚えるシーンはひとつもなかった。素晴らしい。

「パワーオブスマイル」を掲げるシンデレラプロジェクトを、一笑に付すでなく素材はいいもの持ってるなとした上で、でもうちの子はもっと凄いってフンスフンスする美城常務がかわいい。武内Pとはアイドルに対するアプローチが異なるけど、より高みにという方向では一致していて、競い合ってるような双方が同じ方向を向く瞬間が熱い。346プロのアイドルたちも同様に。

トライアドプリムスにおいて、場馴れしている凛に比べて初舞台に緊張する奈緒・加蓮を、未央が励ますという件、未央だって初ステージ緊張してたじゃんって突っ込みがちらほら聞こえたけど、そんな未央だからこそ彼女たちの緊張を感じ取れて、それをほぐすことが出来るのでしょう。涙とともにパンを食べたものでなければ、人生の味はわからないと。

裏方としてひとりガンバリマス!な卯月の様子が、これは前回の歩道橋での凛との件から感じてたけども、どんどんおかしくなっていってあっなるほど…と。なんでも前向きに取り組む子なんだなと思ってたけど、卯月は凛や未央に置いていかれて焦っているんだな。ガンバリマス!ガンバリマス!と本心をポジティブな言葉で糊塗している内に、何を頑張るのかすらわからなくなってしまった、と。

未央も凛もニュージェネ以外の道を歩み始めているのに対して、卯月はまだニュージェネが最大の拠り所となっている。だから凛が今後もトライアドプリムスとして活動を継続していくこと、それを周囲が応援していることに自分が取り残されているような強い不安を感じた。

そんな今回に至るまでの卯月の状況と、彼女の今後については今更ながら気づいたんだけども、実は2期OP曲の歌詞にしっかり書かれている。

拠り所をなくして自身の道を見つけられず焦り、それは自分の「頑張り」が足りないからじゃないかと思う。プロデューサーが頭を下げてるのも自分が至らないから…そこまで自分を追い込んだ卯月の様子を案じたPに帰宅を促され、心ここにあらずな卯月が帰宅する、そして時計の針が12時を差す。ここはOP曲の「ねえ探していたのは12時過ぎの魔法」のあたりに該当する。これから彼女は「12時過ぎの魔法」を「自分の靴で探していける勇気」を見つけるのでしょう。そう思うと早くも胸が熱くなってくる。

唐突な展開のようでいて、OPの段階からこういう物語になりますよと語っていたり、必然的にそうなったと思えるような伏線が数話前から仕込まれていたりと、実によく練られている。さらっと観てると気づかないもんだけど、振り返ってみると色々気付かされて思わず唸ってしまう。