アニメられる日々

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乱歩奇譚 Game of Laplace 11話(終)

ナミコシは「暗黒星」を完成させるため、マスコミを利用して人々の前で彼のシンパやコバヤシとともに自殺する準備に入る。

…今更言ってもしょうがないとは思うけども、挑発的な映像演出が邪魔をして、込められたメッセージの切実さが曇る。ナカムラ警部やハシバくんの在り方が本作にとっての希望である、と思いたいけども、それならばぼそっとでなくもっと朗々と響き渡るように語って欲しかった。

二十面相=都市伝説はぶっちゃけつまらないアイディアだなと思う。それを本作中に完結させず引きずったところも弱腰に映って、問題意識は過剰に持ち合わせてるのに希望を描き切れないあたり本作の限界かなと。挑発的な映像も痛快さを醸し出す効果が得られず、出鱈目に駆け抜けていってしまった。

 

総評

序盤の「人間椅子」は雰囲気があって期待したし、影男のエピソードは彼の変装が得意という特徴から、ひょっとして彼が二十面相になるのか…?とワクワクもした。二十面相が犯罪に模倣される現象であるとわかってあっそうなんだ…とちょっとガッカリしたけども、回を増すごとにガッカリがちょっとじゃ済まなくなって、二十面相は天才少年が作り上げた数式!で心を折られた。

こんなに出鱈目なんでもありでいいのなら、挑発的な演出を生かしてアケチ・コバヤシVS怪人二十面相で痛快な駆け引きに終始すれば良かったのになあと。作り手の社会に対する問題意識が全面に出てしまって、物語的なお楽しみが削がれてしまっていたのは残念。続編を匂わせてるけども、ここで幕を引いたほうがいいのではないだろうか。