アニメられる日々

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Classroom☆Crisis 総感

ロケット開発を軸に、学校と企業を組み合わせた舞台がユニークなら、クラスメイトと担任が同僚であり、いち生徒に至っては重役というのもユニーク。表情豊かなキャラたちの時にドタバタと、時にしっとりと喜怒哀楽に思い切ったやりとりやエピソードが、フィクション作品らしい嘘に対する割り切り方が良い方向へと導いていった。

マンガ・アニメ的なビジュアルでありながら、企業の窓際部署という舞台でどうにかしなければと奮闘していく。現実には地味なはずの企業の窓際部署の奮闘劇が、楽しい嘘の数々、マンガ・アニメ的に色華やかなビジュアル、OPやEDのアイドル曲がもたらすイメージ、それぞれが付与されることで、ポップでライトな光景が完成する。それはさながらTVのいわゆる「トレンディドラマ」といった雰囲気。

ストーリー構成も絶妙で、舞台が火星であったこと、イリスとナギサの関係、最終話で見せたA-TECの機転など、驚かされることも多々。団体交渉や派閥争いなどその時々の駆け引きの顛末も含めて、わかりやすいようでいて裏をかいてくるエピソードの数々に大いに楽しませてもらった。

問題意識や理想も多分に含みながら、説教臭くならない雰囲気作りも有難い。世界観に合わないと一部で不評だったOPやEDが、現実には地味なはずの企業の窓際部署の奮闘劇に彩りをもたらしてくれた。本作の雰囲気の柱といってもいい。そこは評価したい。というか大好きだ(本音