アニメられる日々

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櫻子さんの足元には死体が埋まっている 3話

期末テストも終わったことだし…と、さっそく櫻子さんの骨探しに付き合わされる正太郎。鍾乳洞を抜け、獣道を散策していると、白骨化した死体を発見してしまう。警察も駆けつける中、生き生きと見分する櫻子さんだったが、刑事の計らいで丁重に追い出されてしまう。後日、正太郎は、鴻上さんからその死体は祖母であると打ち明けられ、事の経緯を聞かされる。

櫻子さんの回想に出てくる子は、やはり正太郎でなく櫻子さんの亡くなった弟さんだった。OP観てたらピンとくる程度の真相ではあるけども、そういう境遇の櫻子さんと、その弟の面影がある正太郎と、二人の今日に至るまでの経緯と関係を想像するだけでドキドキする。櫻子さんにとっては正太郎はそりゃあ弟さんの面影のある子だから「男の子」なんでしょう。だから親しくしてるんだろうけど、親しくされる方はたまったもんじゃないですなあ。悶々。

(咳払)

当麻の山中で見つかった白骨死体を、警察は自殺と断定する。鴻上さんの祖母は認知症の祖父をひとり介護していたということで、介護疲れじゃないか…と周囲から囁かれてるそうだけど、おばあちゃんはおじいちゃんを見捨てたりしない!と言いつつ、ひとり祖父を介護する祖母に何もしてやれなかった、むしろ目を背けてたと正直な気持ちを吐露する鴻上さん。そんな鴻上さんが、櫻子さんに祖母の死の真相を教えて欲しいという流れが、犯人を見つけるという刑事モノや探偵モノのミステリーとはひと味違うところで、ここで「これじゃない…」と離れていく視聴者の声がちらほら聞こえてくるのはちょっと寂しい。

櫻子さんのお仕事は標本士。叔父さん縁の法医学の知識はあるものの、それを仕事にはしてないから、警察の絡む事件となるとつまみ出されてしまう。そんな設定に準じた、事件から一歩引いた櫻子さんや正太郎の振る舞いがしっくりくるし、そんな立ち位置から紡ぎ出されるドラマが目新しく面白い。「ミステリー」という先入観を捨てれば、ドラマとしては順当な仕上がりだと思うのだけど…。

手袋パチン!のシーンを変身バンクのように使うのはあまり効果的でないように思える。もう少しバリエーションをもたせるか、それが出来ないならいっそ使わない方がいい。そのシーンの雰囲気とのマッチングを意識してもらえると嬉しいのだけど。あと、櫻子さんのキャラはコメディ映えするので、もう少し効果的に演出してもらえたら…。

櫻子さんの推論に「あくまで推論だが…」と付け加える丁寧さは好感。祖母を自殺に追い込んだのではないか…そういう鴻上さんの自責の念が、櫻子さんの見分で幾分晴れる。ささやかだけども温かいストーリーでした。