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アニメられる日々

アニメ感想ツイート保管庫(暫定

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 8話

テイワズ傘下の組織・タービンズと鉄華団との交渉が決裂しての一戦の中で、マルバのCGSでの子どもたちの扱いやその子たちの奮戦に心変わりした名瀬は、再度鉄華団と交渉の場を設ける。一方、火星の鉄華団本部より資金が底をつきそうとの知らせを受け、オルガらは名瀬に資金調達の手助けを願い出るが、金に困ってるならなぜ最初の取引に応じなかったのかと名瀬に問われたオルガは、鉄華団への想いを語る。

名瀬を中心とした女性だらけのタービンズと鉄華団が合流することで、クーデリアを交えて女性同士のドロドロなドラマが…と思ってたらどうやらそういうことを描いていくのではない様子でホッとした。タービンズは名瀬・タービンを亭主とした妻たちで構成された「家族」であった。名瀬はそれを「ハーレム」と言ったが、肉体だけの繋がりでなく扶養の責任と義務を伴った一夫多妻制的な意味合いでのハーレムであるところがユニーク。いわゆる「ハーレムもの」に対する、ハーレム結構だけどこれくらいの甲斐性は持ちあわせなさいよ的なカウンターに思える。

岡田麿里さんがどれほど世界観やキャラの性格付けに影響力があるのかは未知数だけども、南北問題を思わせるような本作にあって、先進国的・特定の宗教的倫理観に縛られず、かといってインモラルにも過ぎず、異国の地では常識的な習慣や倫理観を批判的意味合いでなく多様性を認識させるために描くバランス感覚が素晴らしく、本作に現実的な質感を与えている。名瀬に鉄華団とは何なのかを問われたオルガが、仲間たちの血が鉄のように固まったもの…離れられないものとしか答えられなかったところなどは「家族」を知らない「オルフェンズ」らしい良解答。決して散らない鉄の華・鉄華団を背負う覚悟を語ったオルガ。そのオルガの兄貴分として立ち上がった名瀬との熱いエピソードだった。

力不足を自覚し落ち込む三日月は、数話前に三日月の視線にプレッシャーを感じるオルガと重なる。オルガが三日月の期待に答えねばと緊張感を持つのと同様に、三日月もまたオルガに見捨てられないようにとプレッシャーを感じていた。オルガが獲得した語彙「家族」が、三日月とオルガの絆をより深めるエピソードにも繋がる鮮やかな手際。クーデリアらも含め、それぞれの前途は多難だろうけど、これからどれだけの血が流れようと、本作の理想は幼子を愛でる女性たちのシーンなどそういったささやかな幸せにあったという事だけは心に留めておきたい。