すべてがFになる THE PERFECT INSIDER 8話
エラーを起こしていた研究所のメインシステムをリセットするための作業に追われる山根たち。研究所の運営の事情で、一週間は真賀田四季の死を隠すつもりである山根らの口裏合わせに同意した格好となっている犀川は、警察が今夜にも来るだろうという日についに事件解決の手がかりをつかむ。
ヴァーチャルシミュレーターで戻った記憶から、両親の死で辛い時にそばに居てくれた犀川に感謝を伝える萌絵。「人はなんのために生きるのか」萌絵がそれを問いかける度に茶化してはぐらかしてきた犀川。そのおかげで萌絵はいつしか笑うことが出来た、両親を事故で亡くした当時のことも忘れるくらいに。そんな萌絵が、本編にて四季に当時のことを蒸し返され、また「人はなんのために生きるのか」を犀川に問いかけた時に、「こういう時にひとりで立ち上がれないような人間になってはいけない」と犀川が厳しく諭したシーンが強い印象を持って蘇ってくる味わい深い構成。適当なことを言ってるようで、萌絵の問いかけにいつだってきちんと向き合ってきたんだと伺える。
「すべてがFになる」これが事件の鍵になるとのことだけど、「すべて」のほうが重要だ、なぜ「すべて」なのか…と犀川。思考もユニーク。僕みたいな凡人だと「F」のほうに意識がいってしまうけど。Fは16進数で15、15年前の事件を意味するように思えるけど、メインシステムのリセットの件でふと初期化(format)のことかな、と思ったり。四季と新藤の関係の精算的な。なんだか萌絵と思考パターンが変わらない気もするけど…。
そもそも四季は新藤を本当に愛していたんだろうか。ふたりきりになるのが目的ならなぜ事件後に研究所にひとりこもったのか。あるいはすんごく手の込んだ心中なのだろうか?…と、原作を読んでないから考えるのが楽しくて楽しくて。ネタバレを踏まないように注意しつつ次回を待つ。