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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 11話

宇宙海賊「ブルワーズ」との交戦中、タカキの乗るバックパックを奪われた昭宏は、それを取り戻すべく敵モビルスーツともみ合いになるが、そのモビルスーツに搭乗していたのは生き別れとなっていた昭宏の弟・昌弘であった。ブルワーズの撤退により戦闘は中断したが、もみ合いの際にバックパックに押しつぶされたタカキは瀕死の重傷を負う。一方、タービンズ代表の名瀬は、ブルワーズからの正式な宣戦布告を確認。いち海賊に過ぎないブルワーズがテイワズ傘下のタービンズに強気でいる背景に、名瀬は大きな動きを感じ取っていた。

敵か味方かメリビットさんが、今回タカキの応急処置で活躍したところ、観る者の裏をかくような味わい深いシーン。名瀬がオルガの義理の兄なら、メリビットさんはオルガを成長させてくれる姐さんとなるのか。二人の間に情が育まれることになると、将来的にはオルガを尻に敷く存在になるのかもしれないな…というところまで想像できてしまう。そこに関しては、あまり悲劇的な裏のかきかたをしないで欲しいと願いたいところだけど…。

メリビットさんの活躍に今回も「また何も出来なかった…」なクーデリア。なんだか「マタナニモデキナカッタ…」が様式化されつつあるけど、クーデリアは「オルフェンズ」の未来を背負う存在なのだから、嫌でも今後活躍する機会が出てくるでしょう。それまでは、凹んではアトラに励まされたり、何かできないかとオロオロするクーデリアを愛でようと思う。それよりもフミタン!フミタンを写せ!(画面を叩く

(咳払)

今回は、昭宏と生き別れた弟・昌弘との再会が、作品の今後の方向性の鍵ともなるエピソード。ヒューマンデブリとして、モノとして扱われてきた昭宏が、CGS内のクーデターで鉄華団という家とタカキを含むきょうだい・家族を得る。その平穏の内に忘却していた自身の闇が、弟との再会でこみ上げてくる。俺は所詮はデブリなんだ…そう嘯くことで私を滅し、デブリらしく弟を討つことも厭わない…そう覚悟もしたかもしれない昭宏に、皆が「昭宏の兄弟なら俺達の兄弟でもある」と、昌弘をどう鉄華団に迎え入れるか考える方向に向かうところは、本作の「オルフェンズ」の物語が何を描いていくかも明確に物語っていて、そこにいささかのブレもないことが嬉しいし、また強く心を打たれた。

鉄華団だけでなく、ブルワーズで虐げられる子たちにも救いの手を差し伸べようとしている。現実主義的に出来ることだけをするのでなく、出来ることの範囲・可能性を広げていこうとしている、そこに今後への期待が高まる。作り手が作品を通じて何を語ろうとしているのか、ブレない展開を頼もしく思えるエピソードでした。