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コンクリート・レボルティオ 超人幻想 11話

神化43年6月。横須賀に世界初の超人型潜水艦・USSアンタレス号が入港するとあって、横須賀米軍基地をDFE反対派の大勢の学生が取り囲んでおり、警察と超人化がそれぞれの立場で現場に居合わせていた。基地内ではエンジェルスターズが潜水艦を歓迎する曲目を披露し、いよいよ入港という時、浮上する潜水艦とともに謎の超人が現れる。

今回は二本立ての前編的エピソード、主役は輝子の様子。原潜・日米安保をモチーフに、「超人」の在り方と未来を問う戦いの、ひとつの結論を導き出そうとしているようにもみえた。

里見とそれを支援する帝都広告の目的も輪郭を帯びてきた。「超人」を人類の進化の形と定義し、それに当てはまらない宇宙人・魔神・怪物・ロボット、そして妖怪…それらを超人と認めない、つまり排斥に向かうということで、その先にあるのは25世紀のスーパージャガーの居た世界ということになる。スーパージャガーがアキラとして「I・Q」で活動していたとき、それを支援していたのは…。

また、世論新聞社での一件、ここにも超人のために奮闘する者たちの正義の物語がある。課そのものにとどまらず、超人そのものを両肩に背負う秋田が、防衛庁長官の改定機能保護法なる妥協案に乗らざるをえない苦渋が見て取れる。「超人課のジャガー」に秋田、彼らが何のために、何と戦っているのかを考えると、本作の着地点も見えてきそうだ。

怪剣クロードという超人の行動を悪とし、超人といえど放ってはおけないという爾郎。帝都広告とクロードのつながりを疑う爾郎と、帝都広告の実態を知らない輝子とのすれ違いで、クロードを「超人じゃない、悪だ」とする爾郎は知らずと帝都広告と同じ思考に陥り、「私は魔女です!」とカウンターを放つ輝子によってそれに気付かされる。ふたりの個人的な認識が、今回のエピソードに覆いかぶさり、またこれまでの爾郎と輝子の出会いと再会のシーンが走馬灯のように脳内を駆け巡る感覚が快な味わい深いシーン。

クロードに呼び出された輝子が、クロードの凶行の現場を目の当たりにする。クロードは知らなかった様子なので、何者かの仕業か、このへんの真相は次回以降に持ち越し。ここでは感情が高ぶった輝子が変調をきたし、何かを口にすることで魔女として覚醒するのが目玉。魔法少女と魔女、ドジっ子と女王様属性…キャラとして魅力的過ぎませんか輝子さん。思わずさん付けになっちゃったけど。

正義・自由・平等…これらをどう調理するかは次回までおあずけになっちゃったけど、それまで救う立場であった超人課の超人たちの立場も脅かされつつある、それを敏感に感じ取った笑美や輝子の表情なり言動なりが印象深い回であった。