アニメられる日々

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対魔導学園35試験小隊 総感

武力の主流が剣術から魔法、そして銃へと移り変わった社会。滅びつつある魔女や魔力の脅威を取り締まる「異端審問官」の養成機関・「対魔導学園」の35試験小隊、通称「雑魚小隊」の隊長・草薙タケルが主人公。「草薙真明流」「草薙諸刃流」の剣術の使い手でありながら、時代遅れの剣術使いであることと、現代の主力である銃火器の扱いがまるで駄目なことから「剣術バカ」と影で囁かれながら、他界した両親の残した借金返済と可愛い妹のために異端審問官を目指している。西園寺うさぎ、杉波斑鳩ら強烈な個性を持った小隊員に振り回されるタケル…そこへ、異端審問官であったはずのエリート、鳳桜花が編入してくる。

一見個性的に見えるメンバー、それぞれに陰りがあり、ひとりひとり順を追って掘り下げていくというキャラから物語を紡いでいくタイプの典型のような作品。多少大味なストーリーではあったものの、それでもピリッと刺激的であったのは、バトルシーンにおけるクールなエフェクトと、運命や逆境のなか希望を求める切なき願いを綴ったED曲「Calling my Twilight」へと繋がる絶妙のタイミングの各話締めくくりが効いていたから。爽やかなOP曲から始まり、各々のキャラに見合ったドタバタを見せ、サービスも盛り込みながら、ぐっとシリアスに寄せて次回が気になるタイミングでED曲へと、話数単位での構成が上手く、安定した画作りも相まって、新味があるわけではない物語に良い刺激をもたらしてくれた。

主人公たちにとっての、この世界の抱える問題に挑むところまでは至らなかったけども、次期があろうがなかろうがとばかりに焦らずに展開したことが良い結果に結びついたのではなかろうか。続きもぜひ観てみたい。