アニメられる日々

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アクティヴレイド 総感

作業用に開発された強化装甲「ウィルウェア」を悪用した犯罪増加に伴い、警視庁が組織した機動強襲室第八係・通称「ダイハチ」は、職務の手際がしばしば問題視されるはみ出し部署。そこに、若くして警部補まで上り詰めた新人・花咲里あさみがダイハチの実態調査のため配属される。才気と熱意あふれ職務に取り組む花咲里だったが、ダイハチの面々に振り回され、また自身の空回りも相まって、様々な出来事を経てしだいにダイハチに溶け込んでいく。

 

世界観や設定は「機動警察パトレイバー」との共通点が多く見られるが、鉄道を利用した特殊車両にウィルウェアとその装着からバトルまでの要素は、スーパーロボット系だったり変身ヒーローだったり様々なオマージュが込められていて、それらの後継作と言っていいでしょう。公務員らしい生活感を付与しながら演歌臭くならないさじ加減が、作品をとっつきやすくライトに仕上げていた。

本作はダイハチの面々の私生活がほぼ語られてないにも関わらず、皆個性をちゃんと印象付けられてるのがユニーク。「どんな人なのか」とすべて語ろうとするでなく「この人の個性はどこにあるのか」にピタッと標準を合わせたエピソードの数々で、ウィルウェア事件が発生しそれを取り締まるというところにバリエーションを持たせつつキャラを印象づけて、ミュトスに関する本作品を締めるエピソードも無駄なく盛り込んだ。

エピソードは5話のポーカー回と6話のロボット回がお気に入り。どちらも舩坂さんがおいしいエピソードだけども、5話で円の意外な過去が明らかになったのも含めて、キャラの掘り下げ方に遊び心が込められてて楽しく嬉しかった。

キャラの塗りが艶やかで印象的な作品でもあった。監督の秋田谷典昭さんの手がけた「城下町のダンデライオン」を連想させるけども氏のこだわりかは不明。そういうところにこだわる方なのだろうか。

中盤から充実したOP映像がお気に入り。曲のリズム・テンポと調和していて観ててとても気持ちがよかった。OPやEDが徐々に変わっていくのは狙いなのか事情なのかわからないけども、総監督・谷口悟朗さんの終了後の感謝のメッセージに含まれる鉄火場感から大変だったんだろうなと。ともかく次のシーズンも楽しみ。