2017年春アニメ私感
有頂天家族2総感 如意ヶ嶽薬師坊の二代目と弁天のプライドが衝突する一方で次期偽右衛門選挙を前に狸界の様々な縁を描きその裏でうごめく何者かの陰謀が双方に複雑に絡まり合っていく巧妙な作話術 狸・ヒト・天狗と立場の違いの妙を我々ヒトの因果と絡めながら物語を楽しくときにしっとりと描いた— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年7月2日
有頂天家族は狸視点でから人間の業を描く側面があるんだけど人間の業を描くにあたって狸をチョイスするのが意地悪いというか牛さん豚さん鳥さんと違って日常的に口にするものでない…それを食べるというのは趣味・娯楽に似ているという— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年5月31日
自由に生きていれば世知辛さから逃げられるというわけではないことを有頂天家族は教えてくれる その上で人生を楽しみなさいよというエールを重ねてるようにも— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年4月15日
きちんとルールがあって、望むと望まざるとそれを踏まえないといけない狸と天狗と人間のそれぞれの在り方生き方を、さも自由で奔放であるかのように描くのが本作の魅力で、それは考え方捉え方ひとつでも世界は変わって見えるよ、楽しく生きようというエールだと受け取れました。そういった秩序と混乱・不自由と自由・愛と憎のアンビバレンツに、久米田先生のデザインしたポップかつシャープなキャラがとても良く馴染みました。
正解するカド総感 「交渉」をキーワードに始まった未知との遭遇と交流と影響の物語は政府を理想的に描くことで展開をうまく効率化して遊び心を盛り込む余裕もあって楽しかった 未知のもたらす技術にポジティブに興味を示したりメディアの描写に偏見を廃しようという試みが感じられたのも良かった— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年7月1日
人間ってこうだろう・政治家ってこうだろう・マスコミってこうだろう…といったステレオタイプを踏まえておきながらでもそれはレッテルであって本質ではないよねと気づかせてくれただけでもとても意義深いことだと思う 正解するカド— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月4日
骨太なSFではあるけども恋愛要素もありで、非常にとっつきやすい仕上がりに。フィクション的に理想化された政府や政治家の物分りの良さが、展開に加速度をつけることによって得られたゆとりがあったから出来たことなのですが、そうであるがゆえに批判の的になってしまったのは悲しいです。ワンクールという短い枠で、これほど壮大な内容をライトに仕上げてみせた手際は素晴らしいと思います。
リトルウィッチアカデミア総感 カートゥーンと日本アニメのハイブリッドのような画を動きで活かすあたりはさすがTRIGGER ちょこまかとせわしなく動いていく映像が楽しく 魔法が使えない子アッコが魔法学校で奮闘する様が可笑しいのだけども着実な成長も描いて感動へと上手く昇華させた— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月26日
落ちこぼれな少女が皆に追いつこうとあれこれ試行錯誤する様子が可笑しくて、そういった可笑しさに悲壮感を覚えさせないさじ加減も良かったですし、それでも諦めず夢に向かって邁進する、純粋でひたむきな姿勢に、次第に誰も笑わなくなるどころか感動すら覚えるよう描いていて胸が熱くなりました。本作はTRIGGERとアニメーションのあり方や願いを描いているとの噂がありましたが、アッコの姿勢は初心者にこうあってほしいという道筋を示したのかもしれませんね。噂の域を出ていないのですが、それを裏付けてるような一貫性があり、夢を諦めないという姿勢と、夢のある世界への願いがストレートに伝わってきました。滑稽さから情緒からダイナミックな光景まで、魔法の世界のファンタスティックな光景をアニメーションで賑やかに表現する技術にも圧倒されました。
ID-0
ID-0のOP曲「ID-0」は今生の先があると信じて突っ走れってメッセージが激熱でひとつの人生とどう向き合うかってのはよくあるけど人生を突き抜けてさらに先へ行けって凄いよね 凄く勇気が湧いてくる #OP曲10選候補— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年5月1日
ID-0のOPで「Calling You Calling You Everywhere~」から「謳え叫べ彷徨い人」までのとこ区切りごとにシーンを替えていくそのタイミングとか画とか凄く凄くかっこよくってこういった画と曲とのマッチングがとてもとても好き— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年5月31日
ID-0のEDはハヤカワ文庫の表紙っぽい画も相まって海外SF作品っぽくて好きよ— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年5月31日
ID-0総感 諸々の事情で肉体を失い機械に精神を宿す者たちが日々の糧を得るため陽気に行動する様が熱く OP曲「ID-0」の今生で人生が終わりと思うなよ!その先があると信じて全力で駆け抜けろ!というメッセージが思い出されて胸が熱くなった— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月28日
一方でクレア・リック・ファルザなど掘り下げればもっともっと面白くなったであろうキャラもいたり白眉老方面もも少し時間をかけれてたらぐっと良くなってたと思うと残念 きっちり一区切りつけてしまったので続編が難しそうなのがまた寂しい— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月28日
宇宙進出はもとより、クローンや義体への精神の転送をも可能にした遠未来を描いたSFですが、設定や経緯が簡潔でテンポよく展開していきました。義体に転送してるときに混乱に巻き込まれて肉体をロストした少女の不安を描いた上で、あらゆる事情で肉体を失った人々の在り方をポジティブに描くことで、人の意志の強さをドラマチックに表現したのが凄く気に入りました。そういった人の意志の強さを歌詞に乗せたOP曲「ID-0」も凄く好きで勇気づけられました。贅沢を言えば、2クールは欲しかったですね。もっともっとあの人のことやこの人のこと、その経緯などを語って欲しかったです。
冴えない彼女の育てかた♭総感 前期は活動をとおして各々が絆を深めていく過程をフレッシュに描いたのに対して今期は各々の想いはどこに向かってるのかと一歩踏み込んだ胸にズンと響く内容 全員描ききれたわけじゃないけど欲張らずひとりひとりに時間をしっかり割いて深度を深めたのが良かった— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月24日
冴えヒロ♭はOPの話題が多いけどわしEDもすっごい好きなんだ キャラの表情や特に口元が色っぽくてドキドキする— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月17日
多分最初は恵との恋愛を軸に描こうとして「冴えない彼女の育て方」ってのは倫也の勝手な言い分だと思うんだよな 恵が知ったら「その言葉…そっくりお返ししまぁす」とか言いそうな— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年5月15日
倫也が恵に初めて会ったときに抱いた感情は「一目惚れ」だったと思うんだよな ただそん時敏腕Pモードになってたのでスカウトマンとしての感慨と勘違いしてしまっているんだろうと 恵からしたら「冴えない彼氏に捕まって」ってとこだろうな— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年5月15日
冴えヒロは友情や恋愛の方便で創作するんでなく創作の過程で友情や恋愛が不可避であったってのが良いんだよね あれもこれも出来ちゃうんだよ若い子は特に— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年4月8日
創作と恋愛の線引きというものを棚に上げて、とにかくサークル活動に夢中になった1期でしたが、2期は活動を続けていくうちに抑えきれなくなった想いとか、残された時間の無さや物事の転機が、関係の変化を否が応でも求めていく展開にハラハラさせられました。チャンスをものにするために大事なものを捨てなければならない、そういったストイシズムに一定の理解を示した上で、それでもあれもこれもやっちゃいなよ!と締めくくるのに刺激を受けました。若いって良いですね。
ベルセルク 2期
ベルセルク2期総感 様々な業や宿命を背負った者が集い魔物が跋扈する過酷な世界を協力して切り抜けていく様子やその中で良心を得たり愛を知ったりする様子をドラマチックに描いた 「灰よ」が水戸黄門の印籠的にパターン化してたけどきたきたって盛り上がるので全然OK 凄まじいパワーを感じる作品— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年7月10日
ガッツとキャスカの旅にファルネーゼとセルピコが加わって、地獄のような凄惨な世界のなかで平穏と安寧を求める様子が切実に思えましたし、正しいと信じていたものが間違ったと気付いた時にそれでも信仰に固執するか、それとも間違いを認めて改めていくかのその明暗もよく描けていて、センセーショナルなバイオレンス「だけ」を売りにするのでなく(そこも売りであることに異論はありません)、そういった救いのない世界でもがく清らかな精神・意志を尊重する作品であるのがすごく気に入りました。ガッツの圧倒的な立ち回りによって彼の底知れぬ怒りを演出する、そしてシールケの時折見せる年相応のか細さもしっとりと表現する、そういった映像と音の表現力が豊かでそして凄く力強い作品でした。
月がきれい総感 普通の男の子と女の子が好き合って至って普通の交際に発展していく物語なんだけどもありそうでなかなかお目にかかれない素朴な初恋の物語は現実でもありそうでなかなかお目にかかれないからこそ美しく映った 恋愛のセオリーやジンクスを打倒して理想の恋愛を描ききったのが良かった— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年7月9日
「月がきれい」はシャイな高校生の初な恋愛を理想的に描く一方で最後にコンニチの高校生的な恋愛模様の様々な例を盛り込むことで批判の予防線として上手く機能してる— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月10日
普通の男の子と普通の女の子が、他愛もないことで知り合って急速に思いをつのらせていく一目惚れ感に、ほんの少し背中を押すことで関係を進展させていく展開にドキドキ。ほんのちょっとの勇気で通った想いはしかしとても心許なく、すぐにも壊れてしまいそう。「初恋は実らない」「初恋は長続きしない」「進級進学が破局のきっかけに」「遠距離恋愛は上手く行かない」そういった恋愛のセオリーやジンクスは当然視聴者も重々承知なわけで、そういった不安が何度も何度も脳裏をよぎり、恋敵の出現や不和などが生じては頑張れ、乗りこえろ、と手に汗を握りました。それは僕がロクな恋愛をしてこなかったからこそ、せめて物語の中では清らかな恋愛が見たいという思いがあってのものなのかもしれませんが、それはともかく(涙を拭いつつ)、そういった不安を全て払拭してみせたのが嬉しかったです。ほんの少し、自分の内にこもる怨念が浄化された気がします。
アリスと蔵六総感 異能バトルテイストの1章とホームドラマ風の2章で構成されててこれは原作漫画の事情に寄るものらしいけどもそれは置いといて それだけでは物足りない1章が2章の物語の中であってよかったものとして立ち上がってくる構成が凄く良かった 人はいつでもやり直せるという熱い想い— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月28日
人々や社会の安全を脅かす能力をもった紗名を分別のついていない子どもに見立てて、カミナリ親父がその子を保護していくことから始まる物語。1章にあたる導入部はそういった子と保護者の関係への興味にバトルアクションが乗っかっているのが正直邪魔に思えたのですが、紗名の逃走劇が落ち着き安住の地を得て2章が始まると、 子と保護者の関係にぐぐっとフォーカスしていって、見どころが定まったのが良かったですね。また、2章の物語を進めていく上で、1章はやはり欠かすことの出来ないエピソードだったんだと思える展開に仕上げるのも上手いと思いました。紗名の教育がカミナリ親父・蔵六ひとりによるものでなく、皆が関わり合ってなされるのも凄く良かったし、紗名自身が誰かの成長を促す存在にもなり得たのもまた良かったです。
エロマンガ先生総感 義理の兄妹というきわどい関係からきわどいHネタで攻めつつも全くKENZENと言えなくもなくコントロールは悪くなかったと思う 義兄妹の関係がべったり甘くてこそばゆくヒィィーッとなったりあんまりな下ネタにドン引きすることもあったけどとにかく賑やかで楽しめた— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月25日
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の伏見つかささんの原作小説らしい、俺妹の改修型といいますか、似た要素をふんだんに盛り込んだ作品。俺妹よりもH度は上がってるんですが、血のつながりはないからどんどん行くよ!という思い切りの良さや、ここまではいけるでしょ!という絶妙なコントロールがことごとく決まり、また倫理に背くような後ろめたさもないので、とても明るく楽しい雰囲気に仕上がりました。はずかしくてこそばゆくなることも多々ありましたが、視聴後感がとても心地良い作品でした。
GRANBLUE FANTASY The Animation
GRANBLUE FANTASY The Animation総感 人物や世界や導入から展開までRPGのアニメ化作品とはっきりわかる明快な作品であっここは端折ったなって感じる箇所も多々あったけどポイントはしっかり抑えていて内容が充実していた 映像の質も保たれて贅沢な作品に仕上がった— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月30日
Extra1でRPGにおける初期設定で起こる最初の分岐…男性キャラか女性キャラかというところに目をつけてグラン(男)で本編を締めたのだからおまけエピソードはジータ(女)で!てのサプライズ感があってよかったしいわゆる水着回でもあったけどこちらも意義が感じられてよかった— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月30日
RPG原作のファンタジーをわかりやすく描くことで、冒険のまだほんの入り口ではあっても十分満足感が得られる密度のあるドラマに仕上がりました。 そういった「冒険が始まる物語」に、「靄に包まれた世界とそこを駆けていく人物たち」というOP映像を持ってくるセンスが凄いですし、そういった雰囲気を持った曲を作るセンスも素晴らしいですね。
進撃の巨人season2
進撃の巨人season2総感 原作通りだとまだ全然核心に触れてないところでの一区切りだけど原作ではあとになってわかることを先に持ってくることで個別のエピソードとして起伏を持たせる構成が抜群に良くって楽しく 画的にも力の入れどころ抜きどころペース配分が上手くて安定してて良かった— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月22日
今期だと進撃の巨人のOPが凄く熱くて 「~俺たちを見つめていた」のとこで逆光の出口へ向かうところを撮るクレーンの上昇具合とかサビ一発目の「捧げよ捧げよ」で巨人の群れに向かって一斉に駆け下りる兵団の様子を思いっきり引きで撮るとことか曲のダイナミックさをこれでもかと引き出してくる— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年4月29日
原作が面白いのでそのへんは安心していられますね。前期では途中で作画に疲労が感じられましたが、今期はペース杯分が上手く行ったようで終始安定して目にも楽しかったです。アニメ放送のペースを考慮した構成も良かったです。
クロックワーク・プラネット総感 序盤から画の質が良くなくてほんと残念…世界観からキャラデザに性格付けに関係性とどれも良くって美少女オートマタにデレデレな男の子との物語とは別にマリーとハルターの引き締まったバディアクションともう一つの物語があって二度おいしい作品— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月25日
クロックワーク・プラネットOP冒頭のマリーとハルターが凄くカッコよくて影のつき方と舞う花びらとのコントラストが鮮烈— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年5月14日
キャラデザが僕好みなのもあってかなり贔屓目ですが、ひとつの物語がふたつ以上の物語で紡がれていて、美少女モノのラブコメが苦手な方でもバディアクションが好きなら楽しめるんじゃないでしょうか。どっちも大好物な僕が夢中になるわけです。こういう素晴らしい作品には予算も時間もいっぱい注がないとダメですよ!
ゼロから始める魔法の書総感 画作りが派手なわけではないけども大きく崩れることもなく 一貫性こそ無いけどこういうの好き!という演出がそこここに見られてスタッフの次の仕事にも興味が キャラの性格と言動がしっかり描き分けられてて定番の物語に個性がにじみ出た— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月27日
それぞれのキャラの性格と立場の違いから来る思考と言動の描き分けが凄く良くって、剣と魔法の冒険ファンタジーの王道をゆく物語であっても、そういった言動や振る舞いはお約束に任せずきちんと個性に合わせて練られているので、どっしりと地に足の着いた丁寧な物語に仕上がっていました。台詞の掛け合いのテンポも心地よかったですね。
ロクでなし魔術講師と禁忌教典総感 教師を主人公とした異世界学園魔法バトルモノの典型のような作品で主人公グレンが三枚目キャラで親近感を覚えたのと生徒たちが皆いい子たちで視聴感が心地よかった 学園モノらしい生徒たちのわいわいとした存在感の演出も良かった— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月22日
ラノベってこうなんでしょというテンプレ批判は十分承知の上で、あえてそれに乗っていく勇気は評価したいですね。実際そうした批判をすんでのところでかわしたり、良いから良いんだ!どんどん模倣れ!と言わんばかりにあえて正面から突破していく若々しい元気いっぱいな作品。教師と特定の生徒だけでなく、すべての生徒たちの存在感を演出してより学園モノらしい雰囲気を作ったのも良かったですね。
カブキブ!総感 話数単位の区切り方など構成は上手いとはいい難いしアニメーションとしての表現の幅も質も豊かとはいえないけどストーリーやキャラが魅力的で楽しかった 高校生が敷居の高い伝統芸能に挑戦するという無茶に意義と説得力を持たせるアイディアが光った— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年6月25日
歌舞伎のような敷居の高い伝統芸に、一般のそれも子どもたちがどう関わっていくのかという問題に、こういう方法があったんだな、と説得力ある設定を構築できたのが見事でしたね。伝統芸能を取り扱う気配りも好感で、男女の人数や割合のバランスが良く、また皆いい子たちで、衝突さえも清々しく映りました。
アトム・ザ・ビギニング
アトム・ザ・ビギニング総感 気鋭のアーティストたちの華やかな仕事が目を引いたけども早々に疲労でダレてしまったのは惜しい わかりやすくとっつきやすい子どもたちにターゲットを絞ったようなストーリーだけどもロボットへの愛着とロボットに芽生えた意志から愛と生を問う深みもあり見応えがあった— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年7月9日
鉄腕アトムの前日譚ということですが、肝心の鉄腕アトムを実はちゃんと見たことがないのでどういう話なのかわからず、ともかく将来なんだかんだ対立するだろうと思われるお茶の水博士と天馬博士の若い頃の様子だと思うと勝手ながら感慨深く思いました。お茶の水くんは典型的ないい子キャラで、正直面白みにかけるのですが、不遜でも憎めないところのある午太郎くんや、敵か味方か茂斗子さんや、無口でも正義感や思いやりがあって可愛らしい蘭のアシストなどで、賑やかで楽しい作品に仕上がりました。基本はキッズ向けのような明快で親しみやすい内容ですが、手塚治虫作品の息吹を感じさせる深みも時折見せて、見応えもありました。
終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?
終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?総感 短い生涯と宿命に思いを寄せようとコンセプトはわかるけど戦って命を落とすことが日常な世界であるのと他種族が共存する世界で人型の種族とそうでない種族との扱いの違いなどが災いして妖精たちの不幸・不遇が霞んでしまった— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年7月1日
終末何してますか?~OP曲「DEAREST DROP」の「もしもと言いかけて 声は風の中小さくなっていく」はやばい 風が凪いだように曲調が穏やかになったところでこのフレーズをもってくるセンス クトリの心情そのものでこれぞアニメソング #主題歌10選候補— やまぬこ (@yamanuko_) 2017年7月6日
クトリの悲しみのみに集中するには、あまりにも厳しい世界観でした。皆がいつ命を失うかわからない世界より、生きてることが当たり前な平和な世界のほうが、彼女の不幸がより伝わりやすかったと思います。本人たちには迷惑な話かもしれませんけど。
総感
2017年の春アニメ(3~6月期)は「有頂天家族2」「進撃の巨人season2」「冴えない彼女の育てかた♭」 「リトルウィッチアカデミア 」「ベルセルク」など継続枠・2期作が好調で、ある種シリーズ作品と言えなくもない「エロマンガ先生」も含めて認知度の高い作品が確実に支持を得ていった堅実な印象を受けたシーズンとなりました。個人的には「正解するカド」「ID-0」「月がきれい」も推したいところ。また話題性には欠けましたが「クロックワーク・プラネット」「ゼロから始める魔法の書」「カブキブ!」などストーリーやアイディアの光った作品もあり、個人的には充実したシーズンでもありました。