アニメられる日々

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食戟のソーマ 16話

極星寮にやってきた創真の父・城一郎の、合宿を終えた寮生へのねぎらいの宴から一夜。極星寮の朝、厨房にて、城一郎と創真・父と子の料理対決から始まる。

寮母・ふみ緒さんが審査員で、親子水入らずの…とはならず、朝の農作業を終えた一色先輩がしれっと列席してたり、合宿の苦い出来事がフラッシュバックして寝不足という田所ちゃんがふらっとやってきたり…PTSDか君はっ可愛いのでなでなでさせろ!

さっさて、父と子の勝負とあって、寝不足な田所ちゃんがしゃきっとするほど深刻かと思いきやそうでもなく…小さい頃から489戦も戦ってきたのでこれが日常なんだ、ということだけども、やはりここは、父の背中を追ってきた創真にとっても、可愛い子に旅をさせてみた城一郎にとっても、互いの変遷を探る上で意義深い一戦だろうと思う。

朝食にふさわしい料理という課題での料理対決、先に仕上げた創真が出した品は『りんごのリゾット』。当然リアクションは良いんだけど、料理勝負モノで先手は不利というお約束をなぞるのだな、という気配は感じた。この辺はセオリーをうまく外してくれると緊張感出ると思うんだけど。

料理勝負モノで先行不利のセオリーを外してきた作品だと、自分の知ってる作品では「ミスター味っ子」「将太の寿司」「美味しんぼ」などがあるけど、それでもたまに外してくる程度でやっぱり先行不利感は強いから、このへんどうにかうまいこと出来ないもんなんだろうか。後のほうが印象に残りやすいって人の感覚に依っているところが大きいから難しいんだろうけど。

今回印象的だったのは、城一郎の『こってりラーメン』。朝にこってりって…という意外性をついた品だけど、チャーシュー代わりに『テンペ』を用いたところでハッとなった。料理漫画ということで当然取材したり資料にあたったりしてるんだろうけど、作者は小泉武夫氏の著書も読んでるんじゃなかろうか。おサケや発酵食品やゲテモノにダシ算、世界=西欧でないワールドワイド感に科学的アプローチ…と。なんとなくそのエッセンスを感じる。

ちょっと脱線したけど、勝負の方は城一郎の勝ち。ここでの勝敗でどうこうなるわけではないけども、城一郎と創真の親子の物語が創真の背景により深みをもたらしてくれたし、えりなの過去とも繋がって、今後の展開がより楽しみになってきた。たまには店の換気もしろ、という城一郎のフリで、次回は創真が実家に戻るのか。実家のある商店街がなにやらピンチらしい。ワクワクする締めくくりに期待が高まる。