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実は私は 総感

思ったことが顔に出てしまうため、穴の開いたザル・「穴ザル」と称される主人公・黒峰朝陽が、クラスメイトの白神葉子に恋をしたところから、奇妙な出会いの数々とドタバタを繰り広げる学園ラブコメディ。

「実は私は」のタイトル通り、朝陽が本作で出会う人物たちそれぞれに「実は…」という秘密が隠されていて、練られたストーリー展開でそれが明かされる驚きをきっちり演出できていた。

黒峰の「穴ザル」気質が鈍感な白神さんと噛み合い、黒峰の白神さんへの想いが肝心の白神さんにだけ伝わらないという設定は上手い。黒峰の白神さんへの想いは委員長や朱美には当然伝わっていて、だからこそ委員長や朱美は黒峰に対して一歩引くし、唯一わかってない白神さんは黒峰に好意を抱きつつ友人として接する。皆が黒峰に惹かれていながらも、誰も黒峰に積極的になれないところ、その距離感が生む節度ある関係が清々しいし、かえってドキドキもした。

あまり出番はなかったものの、黒峰の友人たちもキャラが立ってて魅力的。特にそのひとりのオネエ口調の子、外見はワイルドな風体の男子生徒でクネクネしないってのも新味があって良かった。こちらもそれぞれ秘密を抱えてたらもっと面白くなりそうだけど。

定番のドタバタラブコメディで堅実な印象ではあったけど、キャラ付けとそれによる関係の複雑化がもたらすボリューム感と、「驚き」の演出に関しては光るものがあった。